イライラに対する鍼灸治療について養生灸のススメ

category : 鍼灸治療 2012.2.13

鍼灸治療でイライラを解消する

どんな人でも日常生活のなかでイライラしてしまうことがあるでしょう。そのイライラがすぐに解消されれば問題はないのですが、イライラが長期間解消されなければ、病気になってしまうこともあります。イライラを解消するにはいろいろな方法があるでしょうが、鍼灸治療でも解消することができます。そこで、今回はイライラに対する鍼灸治療について考えていこうと思います。

五臓六腑の働き

人間の身体はうまくバランスがとれて成り立っています。しかし、長期間イライラが続いたりすると五臓六腑の働きが悪くなり、病気になってしまいます。しかし、反対に五臓六腑の働きを高めてやることができると、少々のことではイライラしないようになってきます。鍼灸治療では、この五臓六腑の働きに注目してイライラを抑えていきます。

五臓六腑の中でも特にイライラなどのストレスと関係しているのは「肝」と「心」になります。特に肝はストレスと大きく関係していますので、この肝の調整をしていく必要があります。

肝について

ストレスなどがたまると、肝の気が高ぶってしまいます。そのようなときには、肋骨の下の部分に良く反応が出ています。体には12本の肋骨があり、そ の一番下の肋骨(第10~12肋骨)が肝の高ぶりを知る目安になります。季肋部といって、腹部のみぞおちから第10~12肋骨の下が肝の高ぶりがある場合、硬くなっていることがあるのです。

このような季肋部が硬くなることを「胸脇苦満」といいます。胸脇苦満は肝の気が高ぶっている特徴として現れます。このような場合には、硬くなったところに鍼や灸をするのが良いでしょう。腹部の肋骨の中央下際に「期門(きもん)」というツボがあります。この期門穴は「肝の募穴」とも言われ、肝の働きに大きな影響を与えます。

期門穴には鍼をするのもいいですし、灸も良く聞きます。肝臓は体の右側にありますが、期門穴は左右両方にあるので、どちらにも灸をしておくのが良いでしょう。せんねん灸でも構いませんので、毎日灸するのが効果的です。

その他、胸脇苦満がある場合には「合谷(ごうこく:手の甲。親指と人差し指の骨の間)」と「太衝(たいしょう:足の甲。親指と人差し指の間)」を使うと効果があります。ここにも灸をしていくと、少しずつ胸脇苦満が解消されていき、ストレスに強い体になっていきます。

心について

さて肝の他にもストレスと関係している臓腑に「心」があります。よく緊張したりすると鼓動がドクドクと早く打つように感じることもあるでしょう。ストレスを解消するには心と、心に属する心包の働きを調整していくのがいいと思います。

心や心包に関係のあるツボが腕にあります。「内関(ないかん:前腕の内側。手首中央から指3本分上がったところ)」と「外関(がいかん:前腕の外側。手首中央~指3本分上がったところ)」が良く効きます。この内関と外関はそれぞれの反対側に位置しています。左右で4か所のツボを同時にせんねん灸をしていくのがいいでしょう。また、出先でストレスを感じてイライラした時には、この部分を指圧するのもいいかもしれません。

他にも心や心包の働きを整えてくれるツボがあります。それは「膻中(だんちゅう:胸にあり、乳頭の中央)」がそうです。このツボもイライラを感じたときに押さえると少しイライラが治まります。あまり強く押さえる必要はないので優しく指圧してください。

身体にある症状をとる

その他、患者さんの体にある症状をきめ細かくとっていくことも重要です。例えば頭が痛かったり、肩が凝っていたりと日常生活ではさまざまな症状を感じますが、これらの症状そのものがストレスになってイライラを感じやすくしています。

そのため、イライラ感を解消するには体を一番リラックスした状態に保っておくことが大切になるのです。そのため、鍼灸治療では上記のようなツボを使うほかにも、身体にある症状を解消していきストレスに強い体作りをしていきます。そのような治療によって患者さんの生活の質(QOL)も向上することでしょう。

まとめ

このように、鍼灸治療を行うときには単にどこに鍼をした灸をしたというものではなく、患者さんの体を全体的によく観察し治療を行っていきます。これはほかの治療法にはない鍼灸治療独自の治療法といえるでしょう。

また、本格的な治療の場合はそのような考えで治療していきますが、患者さんが自宅で体のメンテナンスとして行う場合などには、せんねん灸などを用いて紹介したツボを活用していくだけでもかなりイライラを抑えることができると思います。継続して行っていってください。



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