エイズと鍼灸治療養生灸のススメ

category : 鍼灸治療 2011.7.4

エイズと鍼灸治療の関係

さて、エイズとはどんな病気か分かったでしょうか。今回はエイズやHIV感染と鍼灸治療について書いていこうと思います。

まずエイズと鍼灸治療について考えた時に、「鍼をしてHIVに感染する危険はないのか」と思うのではないでしょうか?

前回の「エイズとは」の説明にあった感染経路の一つ、「注射針の共用」でHIVが感染するのなら、鍼灸で使う鍼はどうなのかといったことから、先に鍼灸治療の安全性について説明しようと思います。

鍼灸治療の安全性

まずは注射針の共用がHIVの感染経路になっていることですが、今は医療機関で注射を回し打ちすることはありません。では、どのような状況で注射針から感染するのかというと、麻薬や覚せい剤を注射で回し打ちすることが原因です。この場合、感染の危険性などを考えて対策をたてることもないため非常に危険です。麻薬や覚せい剤そのものも危険性が高いものですが、その他にも感染症のリスクがあるということを覚えておきましょう。

また、昔はよく学校などで予防接種を打つとき、医師が次々と注射を使いまわしていましたが、この行為の危険性がわかってからは注射を使いまわすことはなくなり、一人ひとりに新しい注射を用意して使うようになりました。鍼灸治療も同じように現在は使い捨ての鍼を使用するようになっています。患者さんに使った鍼は医療廃棄物としてそのつど処分し、治療のたびに新しい鍼を使用しています。(そもそも注射針と鍼灸で使用する鍼は、形も太さも違うので感染のリスク自体が低いとされています。)

その他のリスク管理も昔と比べると大きく進歩しています。手洗い・消毒なども時代とともに方法が変わり、より安全性の高いものになってきています。医療現場はエイズに限らず、あらゆる感染症と隣り合わせのため、常に安全性を高めリスク管理を行っているので鍼灸治療も安心して受けてください。

主な対策の方法

  • 使い捨ての鍼(ディスポーサブル鍼)を使用。
  • 使用済みの鍼は専門業者により医療廃棄物として処理。
  • 鍼管・シャーレなどは患者さん一人ひとりに新しいものを使用し、完全滅菌して保管(最近はこれらも使い捨てのものがあり)
  • 患者さんに施術を行う前後には必ず流水でしっかりと手洗いをする。
  • 施術部位にはアルコール綿花などで消毒をしてから施術する。

エイズ患者さんへの鍼灸治療

さて、それでは今回の本題である鍼灸治療についてですが、実のところ私はエイズ患者さんを治療した経験はありません。ですのであくまでも、もしエイズ患者さんが治療を受けに来られたらこのように考えて治療するだろうということを書いていきますのでご了承ください。

まず最初の問題として、治療の目標ですが「鍼灸治療によって種々の症状をとり、体力をつけ感染症にかかりにくくする」ことが重要だと思います。

肩こりや腰痛のほか、便秘や下痢なども体力を低下させる可能性が高いものも鍼灸治療ではうまく対応することができます。また、不眠なども『失眠(かかとの真ん中)』の灸などでよくなるので使用するのがいいと思います。日々の何気ない症状は現代医学では対応しにくいですが、鍼灸治療では簡単によくなるものも多いので積極的に使っていくのがいいと思います。

そのほか、薬の副作用についても対応できるものがあれば鍼灸治療を使うことは非常に意味のあることだと思います。エイズの治療では「多剤併用療法」といって、何種類かの薬を組み合わせて使用します。この時、HIV感染自体の治療に加えて、感染症や合併症の治療のためにさらに薬を服用する必要が出てきます。その時に薬の副作用があり治療が難しくなってしまうこともあります。副作用を抑えるために別の薬を服用することも難しいので、鍼灸治療で対応できる副作用の症状があれば、鍼灸治療を使うことによって薬の数を減らすことができるので、患者さんの助けになれると思います。

少しでも患者さんが楽になり、生活の質(QOL)を上げることが大切だと思います。



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