脳卒中の急性期の治療について養生灸のススメ

category : 西洋医学 2012.2.3

脳卒中の治療

脳卒中は、発症してからどれくらい時間がたったかによって治療法が異なり、後遺症の重さも変わってきます。特に「脳梗塞」では発症後、早期に治療すると、後遺症を軽くすることも可能になってきています。発症後すぐに医療機関を受診することが大切です。そこで、今回は脳卒中の治療について勉強していこうと思います。

脳卒中の治療の過程は、発症後約1~2週間の「急性期」と、その後の「慢性期」に分けられます。慢性期の治療は再発予防とリハビリテーションが中心
になります。急性期では、発症後いかに早く診断して治療を開始するかが重大なポイントです。特に脳梗塞の場合、「超急性期」と呼ばれる、発症直後から
3~6時間は迅速な対応が重要になります。

くも膜下出血の急性期の治療

くも膜下出血」の治療で大事なのは、「動脈瘤」の再破裂を防ぐことです。放置しておくと、最初の1か月間で2~3割程度が再発します。

「安静、血圧管理、止血薬の使用」などの内科的な治療だけでなく、多くの場合、外科的治療が必要になります。基本的な方法は、頭蓋骨の一部を外し、
動脈瘤の根元に金属製のクリップをかける「開頭クリッピング術」です。脚の付け根の動脈から「カテーテル(細い管)」を入れて頭蓋骨の血管まで送り、プラ
チナ製の「コイル」を動脈瘤に詰める「血管内治療」という方法もあります。

病状が落ち着いたら「血管攣縮(けっかんれんしゅく)」を防ぎます。血管攣縮とは、「くも膜下腔」に出血した血液から血管を収縮させる物質が出て、
脳の血管が細くなり、血流が低下することです。血管攣縮は脳梗塞を招く危険性があるため、開頭クリッピング術に際して、くも膜下腔に出血した血液を取り出
す「脳槽洗浄法」や、薬物療法などを行います。

脳出血の急性期の治療

脳出血の場合、出血が拡大して、脳細胞の障害が広がらないよう防ぐことが重要です。

まずは降圧薬で血圧を下げたり、抗浮腫薬の「グリセロール」を使って脳のむくみを防ぎます。これらの内科的治療の効果がない場合は、外科的治療が必
要になります。頭蓋骨の一部を外して血腫を取り除く「開頭血腫除去術」や、CTで血腫の位置を確認し、頭蓋骨に明けた孔から吸引管を入れて血腫を吸い出す
「CT定位的血腫吸引術」があります。年齢、重症度、血腫の場所や大きさなどによって手術方法が決められます。

脳梗塞の急性期の治療

●超急性期の治療

脳梗塞が起こると脳細胞が酸欠状態になり、徐々に壊死していきます。その周辺には細胞としての機能が止まっているものの、まだ壊死はしていない「ペ
ナンブラ」ができます。ペナンブラは、放置しておくと約3~6時間で壊死するため、薬で早急に血流を再開左折「血栓溶解療法」を行います。発症後3時間以
内であれば、静脈に「t-PA」を点滴し、3時間以上たっている場合はカテーテルを血栓の近くまで入れて「ウロキナーゼ」を投与します(動脈内注射)。効
果はt-PAの方が高いのですが、t-PAの使用は3時間以内に限られているので、3時間を超えると、ウロキナーゼを使用します。

●超急性期以降の治療

脳梗塞の周辺部では「フリーラジカル」という有害な活性酸素が発生し、ペナンブラを壊死させます。そこでフリーラジカルの働きを抑える「脳保護療法」を行います。また、「抗血栓療法」や「硬脳浮腫療法」を行います。

若い人も注意が必要

脳卒中は高齢者に多いのですが、約1割は50歳代以下に起こっています。最近では、若い世代に起こる脳卒中の約2割に「動脈解離」が関係していることが分かっています。

動脈解離とは、血管壁の中に血液が入りこんで血管壁が避けた状態で、後頭部を通る「椎骨動脈」に多く起こります。解離した血管が破れた場合はくも膜下出血を起こします。また、血管壁の中に入り込んだ血液が血腫をつくると、血腫が血管を圧迫してつまり、脳梗塞を起こします。

血管壁が避けるとき、首から後頭部にかけて、激しい痛みが生じます。その後、終日以内に本格的な脳卒中が起こる場合が多いので、注意しましょう。

まとめ

脳卒中を起こした場合、治療法はさまざまありますが、どの治療法も共通して「早期治療」が重要になります。これには、脳卒中を起こした患者さんの周りにいる人の対応も重要になります。いかに早く病院に連れて行くことができるかで、その後の経過も変わってくるからです。

特にt-PAは使うことのできる時間が決まっています。発症後3時間以内に使う必要がありますが、t-PAを使うための準備には1時間近くかかりま
す。そのため、患者さんは発症後2時間以内に病院についておく必要があるのです。何かおかしいと思ったときは、すぐに受診するようにしましょう。



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