大腸がんの再発や転移について養生灸のススメ

category : 西洋医学 2012.1.14

再発や転移について

がんという病気の恐ろしいところは手術できれいに取り去ったと思っても、後になって再発や転移をすることです。当然大腸がんも再発や転移を起こします。そこで今回はそのような場合にどのように対応するのかについて勉強していこうと思います。

大腸がんの再発や転移は、ほかのがんと比べると多くはないものの、大腸がん全体の約17%で再発が起こり、その約8割は手術後3年以内に起こっています。

大腸がんの再発や転移は、ほかの臓器などへ転移する「遠隔転移」と、大腸に起きる「局所転移」の2つに分かれます。

大腸がんの場合、再発や転移が起こってもがんが手術で切除できれば、治癒を目指すことができます。そのため、早いうちに再発や転移を見つけることが重要で、最初の治療の終了後5年間は、次のような検査を定期的に受ける必要があります。

再発、転移を見つける検査

・血液検査

2~3か月に1回行います。血液検査で特に重要なのは、大腸がんの腫瘍マーカー「CEA」です。一般に、再発や転移が起こると、7割程度の人でCEAの値が上がると考えられています。患者さん自身もCEAの値を見守り、気になることがあれば医師に相談しましょう。(腫瘍マーカーについての記事も参考にしてください)

・CT検査

半年~1年に1回、肝臓や肺などへの転移の有無を調べます。

・大腸内視鏡検査

局所再発や大腸のほかの部位に新しいがんが発生していないかどうかを調べます。手術1年後に1回行い、そこで異常がなければ、次は手術の3~5年後に行います。

遠隔転移の治療

がんの転移の多くは、血流にがん細胞が混じって、ほかの臓器へ到達することで起こります。大腸を流れる血液は、次に肝臓へ流れ、その次に肺へ流れるため、大腸がんでは肝臓への転移が最も多く、次いで多いのが肺への転移です。

治療では、まず手術が可能かどうかが判断されます。CT検査やMRI検査などを行い、次のような、手術が可能な4つの条件に当てはまるかどうかを確認します。

  • 1つの臓器にしか転移が起きていない
  • がんがすべて切除できる
  • 生活に支障が出ない程度に臓器を温存できる
  • 全身状態などからみて手術に耐えられる

●手術が可能な場合

基本的に、再発、転移の手術では、がんがある部分だけを切除します。手術後5年の生存率は、肝臓への転移で手術を受けた患者さんでは2~4割、肺への転移で手術を受けた患者さんでは3~6割です。なお、2つ以上の臓器に転移があっても、がんがとりきれると判断されれば、手術が行われることがあります。

●手術が不可能な場合

・局所療法

転移が肝臓だけに限られていて、手術ではがんが切除できない場合は、動脈に挿入した「カテーテル」から肝臓に直接抗がん剤を入れる「肝動注療法」や、肝臓のがんに直接針を刺して熱でがんを焼き切る「ラジオ波組織熱凝固療法」を行って、治癒を目指す場合もあります。

・全身化学療法

2つ以上の臓器に転移がある場合や手術でがんが切除できない場合は、通常3剤併用の抗がん剤治療を行います。3剤に「ベバシズマブ」を加えた治療を行うこともあります。

局所再発の治療

局所再発は、ほとんどが直腸がんの場合に起こり、多くは手術で腸管をつなぎ合わせた周辺で、大腸壁の外側の骨盤内などに再発します。

局所再発が起こった場合、がんの切除が可能であれば、手術を行います。しかし、局所再発の多くは手術不可能なことが多く、その場合は、化学療法と放射線療法を併用する「化学放射線療法」が標準的な治療になります。

緩和治療

がんが再発したり転移した場合、がんによる痛みが現れてきます。そこで、できるだけ快適な生活を維持しながらがんを克服していくために、痛みを和らげる「緩和治療」を行こともあります。

緩和治療では、「モルヒネ」を中心とした薬による治療を行ったり、骨への転移や局所再発がある場合には、放射線療法でがんを縮小させて、肉体的な痛みを取り除いていきます。放射線療法を行った場合、7割程度の患者さんの痛みの改善がみられます。さらに、再発や転移による患者さんの精神的負担を軽減させるため、精神科医によるケアが行われることもあります。

まとめ

大腸がんの再発や転移が起こったら、病状をきちんと理解し、医師と相談して、自分に最も適した治療を選ぶことが大切です。治ったと思っていたがんが再発や転移しているといわれると精神的にも大きな負担になりますが、治癒することもありますので、しっかりと話をきくことが大切になります。



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