大腸がんに対する抗がん剤治療について養生灸のススメ

category : 西洋医学 2012.1.13

抗がん剤での治療

大腸がんになってしまった場合は、精密検査を受けてがんの進行度などを調べます。そして、進行度やがんの場所、年齢などによって治療法を検討します。大腸がんは主に手術を行うのですが、手術などが行えない場合などは抗がん剤を使って治療していきます。また、再発した場合や、手術を行う場合でも手術前に前に抗がん剤を使うこともあります。そこで、今回は大腸がんに対する抗がん剤治療について勉強していこうと思います。

抗がん剤治療」というのは、がん細胞に直接作用する「抗がん剤」を用いる治療法で、「化学療法」とも呼びます。抗がん剤は「がん細胞の増殖を抑える」「がん細胞を死滅させる」「がん自体が大きくなるのを抑える」などの目的で使用されます。

大腸がんで抗がん剤治療の対象になるので、主に次の2つの場合です。1つは、進行度がⅢ期であるリンパ節に転移しているがんを中心に手術後の再発防止のために「術後補助化学療法」として行われます。もう1つは、Ⅳ期の進行がんや再発がんで、大腸以外の複数の臓器に転移していたり、大腸がんの治療後、肝臓や肺に転移した場合などに行われます。また最近では、進行した直腸がんにおいて、初めに抗がん剤治療を行ってがんを縮小させてから、肛門機能温存術をする「術前補助化学療法」も行われるようになってきました。

ここ数年、使用できる抗がん剤が増えたことで、いろいろな抗がん剤の組み合わせによる治療が可能になり、高い治療効果が期待できるようになっています。

抗がん剤「ベバシズマブ」について

2007年に大腸がんの抗がん剤治療において、「ベバシズマブ」に健康保険が適用されました。ベバシズマブは、「分子標的治療薬」で、がん細胞のみに作用する性質があります。これは、ほかの抗がん剤とは異なる作用の仕方です。

がん組織が成長するには、栄養や酸素をがん組織に運ぶ血液が必要になるため、がん組織専用の血管が作られます。ベバシズマブは、がんが血管を新しく作ろうとするのを阻害して、がん組織の成長を抑える「血管新生阻害剤」です。

大腸がんの抗がん剤治療の方法

●使用する薬の組み合わせ

大腸がんの治療では、一般に次のような薬を使用します。

・2剤を併用する

術後補助化学療法と術前補助化学療法では、「フルオロウラシル」と「ホリナートカルシウム」という2種類の薬を併用します。投与期間は半年から1年程度です。術後補助化学療法を行うと、行わない場合より5年生存率が約5~10%上がることが分かっています。

・3剤を組み合わせる

進行がんや再発がんでは、フルオロウラシルとホリナートカルシウムに、「イリノテカン」または「オキサリプラチン」という薬を組み合わせて使用します。

これら3剤を併用することで、治療効果が上がり、それぞれの薬の量は減るため副作用が比較的軽減されます。3剤併用の治療は、2週間に一度、約48時間かけてゆっくり点滴で投与する方法が最も効果的とされています。投与期間は通常、半年から1年程度で、継続できる限り行います。

そのため、患者さんは抗がん剤治療を受けるたびに、入退院を繰り返さなければなりません。一方最近では、入院せずに自宅で点滴ができるようになってきています。点滴している間は激しい運動や入浴は控えてほうがよいのですが、普段の生活にはほとんど支障はありません。

・新しい抗がん剤、ベバシズマブの場合

ベバシズマブは、進行がんや再発がんに対して使用されます。単独では用いず、前述の2剤併用または3剤の組み合わせに加える形で使用します。

海外の臨床試験では、フルオロウラシル、ホリナートカルシウム、オキサリプラチンの3剤にベバシズマブを加えると、加えない場合より生存期間が平均で約5か月長かったという結果が出ています。ただしこの薬は高額なので、十分に検討してから使う必要があります。

抗がん剤治療を自宅で受ける方法

まずは、薬を注入する管(カテーテル)を血管に入れて、点滴針の受け皿になる「ポート」を、鎖骨下の皮膚の下に埋め込む手術を行います。手術は30分程度で終わります。

担当医が点滴針をポートに刺すと、携帯用のポンプに入っている薬が血管に注入されます。点滴は外来で開始し、その後は自宅や職場に戻り、約48時間後に点滴が終了したら自分で針を抜きます。

針の抜き方や副作用などへの対応の仕方は、事前に指導を受けておきます。ただし、投与中などに異変を感じたら、すぐに医療機関を受診してください。

副作用について

抗がん剤治療では、一般に「吐き気」「嘔吐」「食欲不振」「白血球減少」などの副作用が現れます。しかし、これらの副作用は、吐き気止めなどの薬を上手に使うことで対処が可能になってきています。

注意が必要なのは、薬の組み合わせ方によって現れる特徴的な副作用です。また、ベバシズマブを使用すると「高血圧」が多く現れ、まれに「血栓ができる」「傷口が治りにくい」「消化管に孔が開く」といった重篤な副作用が現れることもあります。

抗がん剤治療は、継続することで治療効果が期待できます。副作用がつらい場合、我慢すると治療効果が下がることがあります。治療を一時休止したり、治療法を変えることも可能なので、担当医によく相談しましょう。

まとめ

このように大腸がんに抗がん剤を使って治療していくことがあります。また、このとき放射線療法も行う場合があります。治療にはさまざまな組み合わせが存在するので、自分の今の状態と、これから行う治療の内容についてしっかりと担当の医師と相談し、納得して治療を受けることが大切です。



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