子宮体がんとは養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.12.9

増える子宮体がん

いまやがんは国民病ともいえる病気です。そのがんのなかで、女性に4番目に多いがんとして「子宮がん」があります。この子宮がんはがんのできる部位によって2つに分かれます。1つは「子宮頸がん」で、もう1つは「子宮体がん」です。特に子宮体がんは最近増加傾向にあるので、注意が必要です。そこで今回は子宮体がんについて勉強していこうと思います。

子宮体がんとは

子宮体がんは欧米に多く、日本では少ないとされていましたが、最近は日本でも増えていて、子宮がん全体の約半分を占めています。

子宮体がんの発生には、卵巣から分泌される「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という、2つの女性ホルモンが関係しています。エストロゲンは子宮内膜を増殖させるように働くホルモンで、月経の終わりごろから分泌が増加します。排卵が起こると、子宮内膜の増殖を抑えるプロゲステロンが分泌されて増殖した子宮内膜は退縮し、妊娠しなかった場合ははがれ落ちてしまいます。これが「月経」です。

この2つのホルモンのバランスが崩れてエストロゲンが過剰になると、子宮内膜が異常に増殖します。そこに、遺伝子の異常などが加わることで、子宮体がんが発生するとされています。子宮体がんは女性ホルモンのバランスが崩れやすい50~60歳代の女性に多くみられます。

子宮体がんの危険因子

●月経不順

月経不順で排卵がうまく行われないと、エストロゲンが過剰な状態になり、子宮内膜が増殖しやすくなります。

●妊娠・出産の経験が少ない

プロゲステロンは妊娠時に大量に分泌されます。しかし、妊娠・出産の経験が少ないと、体内にプロゲステロンが多い期間が相対的に短くなり、子宮内膜が増殖しやすくなります。最近の晩婚化・少子化が子宮体がんの増加にもかかわっている可能性があります。

●肥満がある

エストロゲンは脂肪細胞で活性化されて血中に分泌されるので、肥満があるとエストロゲンが過剰になりやすくなります。

ほかにも遺伝的要因など、女性ホルモンとは関係のない要因によって発症することがあります。

子宮体がんの症状

子宮体がんは子宮頸がんとは異なり、初期からほとんどの人に自覚症状がみられます。最も多いのが、月経時以外に出血する「不正出血」です。おりものの色や量、においなどに異常が現れたり、「下腹部の痛み」が起こることもあります。

不正出血を「単なる月経不順」と自己判断せずに、少しでも異常があれば、婦人科などを受診することが大切です。

子宮体がんの検査

医療機関を受診すると、まずは「細胞診」「子宮内膜組織診」「経腟超音波検査」などで子宮体がんの有無を調べます。どれも外来で受けられる検査で、必要に応じて組み合わせて行われます。

細胞診は、子宮体部に細い器具を挿入し、表面をこすったり吸引したりして細胞を採取し、顕微鏡で調べる検査です。子宮内膜組織診では、子宮内膜の組織の一部を削り取って調べます。経腟超音波検査は、超音波を発する器具を膣から入れて行う画像検査で、子宮内膜全体の状態を調べると同時に、子宮内膜の厚さを測ることもできます。

これらの検査では診断できない場合や、検査時の痛みが強くて検査ができない場合などは、「子宮内膜全面そうは」を行います。全身麻酔を行い、子宮内膜を子宮体部全面から採取して、詳しく調べる検査で、外来または短期入院で行われます。

子宮体がんと診断された場合は、さらにがんの広がりや転移の有無を調べるために、「CT」や「MRI」などの画像検査が行われます。

手術療法

子宮体がんの治療は、手術で子宮を摘出する「手術療法」が基本になります。手術が難しい場合は、「化学療法」や「放射線療法」が行われます。子宮体がんの増殖を促進するのは、卵巣から分泌されるエストロゲンです。そのため手術では、子宮と合わせて卵巣、卵管を含め広く切除するのが基本になります。進行したがんでは、がんが転移しやすいリンパ節も切除します。

●手術の後遺症と対処法

リンパ節を切除した場合には、リンパ節の流れが悪くなって足がむくむ「リンパ浮腫」が起こることがあります。「むくみ防止のストッキングをはく」「足を少し上げて寝る」「マッサージをする」など、日常生活のなかでケアを行っていきます。

閉経前に卵巣を摘出すると、「更年期障害」や「骨粗しょう症」が起こることがあります。通常、更年期障害の症状に対しては「漢方薬」を、骨粗しょう症には骨密度を増やす薬を使用します。

●手術後5~10年程度は定期的に通院する

手術後の再発の有無の確認や後遺症のケアのために、手術後約5~10年間は定期的に通院し、経過を観察することが大切です。受診時には、細胞診、血液検査、がんがあると血液中に増える「腫瘍マーカー」を調べる検査、CTなどの検査を行います。

ホルモン療法

ごく初期の子宮体がんで、妊娠・出産を強く希望する場合は、「ホルモン療法」を行うことがあります。プロゲステロンを3~6カ月間、大量に服用し、がん細胞の死滅を目指す治療法です。

治療効果があり、治療後に妊娠・出産したケースもありますが、なかには効果が現れなかったり、がんが大きくなったりする場合もあります。効果がない場合は手術が行われます。また副作用として、血液が固まりやすくなって血栓(血の塊)ができる「血栓症」が起こることがあります。ホルモン療法は、このようなリスクを伴うことを十分に理解したうえで、受けることが勧められます。

●早期に見つかれば治癒率は高い

子宮体がんは、早期発見であれば治癒率の高いがんです。自覚症状があれば、まずは医療機関を受診することが大切です。また、治療の選択に迷いなどかある場合は、セカンドオピニオンを利用するのもよいでしょう。

まとめ

子宮体がんでは「不正出血」に気づいて、すぐ受診することが大切になります。日頃から自分の状態をよく観察しておき、何か気になることがあればすぐに婦人科を受診しましょう。



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