子宮頸がんとは養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.12.8

女性特有のがん

がんは誰にでも起こり得る病気ですが、男女の体の違いにより女性だけに起こるものとして「子宮がん」があります。通常はがんというと加齢が大きな原因になるのですが、子宮がんのなかには20歳代でもなるものもあります。そして、子宮がんは大腸がん・乳がん・胃がんに続いて、女性に4番目に多いがんであり、決して珍しい病気ではないとも言えます。そこで今回はこの子宮がんの1つ「子宮頸がん」について勉強していこうと思います。

子宮頸がんとは

子宮がんは、がんができる部位によって、「子宮体がん」と「子宮頸がん」に分けられ、性質も全く異なります。子宮体がんは、子宮の奥の「子宮体部」にできるがんです。発症には女性ホルモンが関係するとされ、閉経前後の女性に多くみられます。

一方、子宮頸がんは子宮の入り口部分の「子宮頸部」に発生します。発症のピークは30~40歳代ですが、最近では20歳代に急増しています。

子宮頸がんの原因

子宮頸がんの多くは「ヒトパピローマウイルス」に感染することで発症するとされています。ヒトパピローマウイルスは、性交渉によって感染するウイルスで、成人女性の半数が生涯に一度は感染するとされる、ごくありふれたウイルスです。

ヒトパピローマウイルスに感染しても、ほとんどの場合、異物を排除しようとする働きである「免疫」によって、ウイルスは排除されます。しかし、ヒトパピローマウイルスのうち、ある種の型に感染すると、ごく一部の人では遺伝子が異常を起こして、がん化することがあります。

子宮頸がんを発症しても初期はほとんど症状がありません。そのため、症状がなくても定期的に検診を受けることが、早期発見には欠かせません。

早期発見するために

子宮頸がんの検診は、自治体が費用を助成して市区町村単位で行われています。以前は30歳以上の女性が対象でしたが、子宮頸がんが若い女性に増えていることから、2004年に対象年齢が「20歳以上」に引き下げられています。市区町村の集団検診や医療機関での検診のほか、職場での健康診断に取り入れられている場合もあります。

しかし、検診を受けている女性は約2~3割に過ぎず、18歳以上の女性の約8割以上が検診を受けている欧米に比べて、非常に少ないのが現状です。性交渉の経験がある人は、誰でも子宮頸がんになる可能性があるため、症状がなくても、必ず1~2年に1回は検診を受けることが大切です。

●検査(細胞診)の方法

検診では子宮頸部の細胞を採取し、顕微鏡で調べる「細胞診」が行われます。器具を使って子宮頸部の表面の細胞をまんべんなく採取しますが、痛みはほとんどなく、30秒から1分程度で終わります。

細胞診ではがんだけでなく、がんになる場絵の「異形成」という状態も発見できます。異形成があっても必ずがんに進行するわけではありませんが、異形成と診断されたら、軽い場合でも半年に1回程度の定期検査を受け、経過を観察します。

●ヒトパピローマウイルスの検査

ヒトパピローマウイルスの有無を調べる検査や、そのウイルスががん化するリスクの高い型かどうかを調べる検査もあります。欧米での報告によると、細胞診と合わせて行うと子宮頸がんの見逃しが少なくなることが分かっています。日本でも一部の自治体が行っています。

子宮頸がんの治療

子宮頸がんの治療法には、主に「手術療法」「放射線療法」、抗がん剤を使う「化学療法」があり、がんの進行度やタイプ、合併症の有無、妊娠・出産の希望の有無、年齢などで選択されます。

子宮頸がんの治療で、主体となるのが手術療法です。主に早期がんが対象で、がんのタイプや妊娠の希望などで切除範囲が異なります。手術療法が難しい場合には、放射線療法や化学療法が行われます。術前に化学療法を行ってがんを小さくしたり、術後に再発や転移の予防を目的として、化学療法や放射線療法を行うこともあります。

手術療法

手術療法は、子宮を温存する方法と摘出する方法に分けられます。主に早期がんには「子宮温存手術」、進行がんには「子宮摘出手術」を行います。

●子宮温存手術

ごく早期のがんに対し、一般的に行われているのが、「円錐切除術」です。がんを含め、子宮頸部の一部を円錐状に切除します。レーザーや超音波メスを使って、開腹せず膣から行い、15~30分ほどで終了します。通常、2~3日程度の入院が必要ですが、日帰りで行う医療機関もあります。

術後は妊娠・出産が可能ですが、流産や早産の危険性がわずかに高くなります。そのため、妊娠時は慎重に経過を観察します。

また最近では、円錐切除術の対象とならない、少し進行した早期がんに対して、「広汎性子宮頸部摘出術」が行われることもあります。子宮頸部を広く切除し、子宮体部と膣をつなぎ合わせる手術で、ごく一部の医療機関で行われています。

●子宮摘出術

進行がんに対しては、卵巣・卵管や膣の一部を含めて、子宮を広い範囲で切除する「子宮摘出術」を行います。転移の可能性があるので、周囲のリンパ節も合わせて切除します。がんのタイプ、進行度、患者さんの年齢などによっては、卵巣や卵管を残すことができる場合もあります。

いずれの手術でも、手術後は再発や後遺症が起こる可能性があります。そのため、術後5~10年間は定期的に受診します。

子宮頸がんは、早期に発見できれば子宮の温存も可能です。性交渉の経験のある人は定期的に検査を受けておくことが大切です。

まとめ

がんというのは通常年を取って、細胞の中の遺伝子に異常が生じて起こるものです。そのため、加齢以外にもさまざまな原因が重なり合って起こっているので、防ぐことが難しいといえます。しかし、子宮頸がんは「ウイルス」によって引き起こされるため、珍しいがんともいえます。2009年から子宮頸がんを起こすリスクの高いウイルスに対する「ワクチン」も登場していますので、予防のためにもワクチンを打っておくとよいでしょう。

しかし、ワクチンだけで完全に防ぐこともできないため、やはり検査が大切になります。友人などにも声をかけ、積極的に検査を受けるようにしましょう。



スポンサードリンク

サイト内検索

ブログランキング

アクセスカウンター

Copyright(c) 2011 養生灸のススメ All Rights Reserved.