慢性腎臓病の治療法養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.11.10

食事療法と薬物療法

いろいろな原因で腎機能が低下したり、腎臓に障害が起こった状態を、「慢性腎臓病」といいます。慢性腎臓病が進行すると、最後には人工透析を行うことになってしまいます。これを避けるためにも、慢性腎臓病を早期に発見し、治療をしていくことが大切になります。治療には主に「食事療法」と「薬物療法」が行われますので、勉強していきましょう。

腎臓は、ある程度機能が低下してしまうと、元の状態に戻すのが難しくなってしまいます。そのため、早期に発見し、適切な治療で病気を完治させることが重要です。慢性腎臓病は「心筋梗塞」などの病気の原因になることもあるので、きちんと治療していきましょう。

●診断の流れ

高血圧や糖尿病と診断されていない人は、「たんぱく尿・血尿ともに陽性」または「たんぱく尿が2+以上」であれば、腎機能に何らかの異常があると考えます。高血圧や糖尿病がないことを検査で確認した後、かかりつけ医から、腎臓専門医の紹介を受けます。腎臓の状態を適切に診断するには、腎臓専門医でなければ難しいからです。

高血圧がある人は、「たんぱく尿陽性」、糖尿病がある人は「アルブミン尿陽性」から「たんぱく尿陽性」へと進行すれば腎臓専門医を紹介されます。

腎臓専門医を紹介されたときはできるだけ早く受診しましょう。多くの場合、かかりつけ医は患者さんの病歴や治療歴などを把握しています。慢性腎臓病と診断されると、かかりつけ医が腎臓専門医と連携して治療を行います。

慢性腎臓病の治療の基本

●たんぱく尿を抑える

「たんぱく尿」の程度が重たいと、腎臓病の進行が早くなってしまいます。そこで、食事でのたんぱく質の摂取量を制限します。また、たんぱく尿を抑える作用を持つ「降圧薬」を服用することもあります。

●血圧をコントロールする

血圧が高いと、糸球体が障害されやすいので、血圧を「130/80mmHg未満」で安定するように管理します。たんぱく尿が多く出ている人は、目標値をより厳しく管理します。治療では、塩分の摂取を制限し、降圧薬の「ACE阻害薬」などを服用します。なお、肥満のある人は血圧上昇につながるため、適正な体重(BMIが25未満)を保つようにしましょう。

糖尿病のある人は、血糖をコントロールすることも重要です。

(補足)
BMIとは「体格指数」とも呼ばれるもので、痩せや肥満の程度などを表す数値です。自分の体重(kg)と身長(m)をもとに計算します。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
BMIが25以上になると肥満と判定されますので、注意しましょう。
肥満について
ダイエットとリバウンド
中高年女性のダイエット
男性のダイエット
ダイエットは理論的に行う
肥満、BMIについては上記の記事も参考にしてください。

慢性腎臓病の食事療法

食事療法の基本は、たんぱく質と塩分の摂取を抑えることです。食材などに工夫すれば、制限があっても食事を楽しむことができます。

たんぱく質の摂取量は、1日に体重1kg当たり0.6~0.8gに抑えます。たんぱく質の摂取を制限する分、糖質(炭水化物)などでエネルギーを補充します。

塩分の摂取量は、1日6g未満が目標です。塩分の代わりに香辛料などで味付けをしましょう。

また、「カリウム」は腎臓の障害が進むと排泄されにくく、多量にとると「不整脈」などによる心停止を招くおそれがあります。カリウムの摂取量も1日1500mg以下に抑えましょう。カリウムは水溶性なので、水につけたり、煮て煮汁に溶けださせるほか、ゆでこぼしなどでも減らせます。

●食事療法のポイント

・生の野菜や果物にはカリウムが多く含まれています。缶詰の果物は、加熱処理によりカリウムが少ないので利用してみるとよいでしょう。

・にんにくやトウガラシなどを使って風味を出すと、塩分を抑えやすくなります。野菜を下ゆでしたり、小さく切ると、カリウムを減らすことができます。

・青背の魚はたんぱく質が比較的少なく、油も健康に良いとされています。汁物は酸味や辛味で味付けすると、塩分を減らすことができます。

・肉が食べたいときには、量を少なめにして、ロースやバラ肉を選ぶとよいでしょう。レモン汁などをドレッシングとして使うと、塩分を減らすことができます。

・ご飯は「低たんぱく米」を使用してみるといいでしょう。低たんぱく米は通常の白米よりも、たんぱく質の量が約1/25や約1/12などになっています。ほかにも、低たんぱくのそばやパンも市販されています。

慢性腎臓病の薬物療法

薬物療法では、たんぱく尿の改善のために降圧薬のACE阻害薬や、「アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)」が使用されます。

慢性腎臓病があると、糸球体の入り口の血管が広がり、多量の血液が入り込むため、糸球体の中の血圧が上がります。その圧力でたんぱく質が押し出されて、尿中に流出しやすくなります。たんぱく質は体にとって必要なものなので、このように尿と一緒に出てしまうと困るわけです。

ACE阻害薬やアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬には、糸球体の出口の血管を広げる作用があります。すると糸球体の中の血圧が下がり、たんぱく質がろ過されにくくなり、流出を抑えることができます。

ACE阻害薬とアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、高血圧の治療薬として健康保険が適用されています。

また、腎臓に炎症が起きている場合には、「ステロイド薬」や「免疫抑制薬」など、病状に応じて各種の薬が使われます。

まとめ

このように慢性腎臓病は早期に発見して、食事療法や薬物療法を行い、治療していきます。透析療法を行うようになると、週に何度も病院を通院することにもなりますので、しっかりと治療を続けて完治を目指しましょう。また、慢性腎臓病は高血圧や糖尿病など、生活習慣病ともかかわってきます。一度、自分の生活習慣を見直して、ほかの病気を未然に防ぐことも大切です。



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