五十肩とは養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.11.1

五十肩について

皆さんは「五十肩」という病気を聞いたことがあるでしょうか?名前の通り50歳代でよく起こる肩の痛みですが、実際には40歳代でも60歳代でも起こることがあります。なぜ起こるのかははっきりと分かっていないのですが、加齢で肩の組織の柔軟性が低下して、傷つきやすくなっていることや、肩の血流が悪化することが関係しているとされています。今回はこの五十肩について勉強していこうと思います。

五十肩が起こる仕組み

肩関節は、「関節包」という薄い膜で覆われています。五十肩では、まずこの関節包に炎症が起こります。炎症は筋肉と骨をつなぐ「腱」や骨と骨をつなぐ「靭帯」、「筋肉」などのまわりの組織に広がっていきます。

関節包に炎症が起こると、激しい痛みが現れます。痛みが治まり始めたころ、肩の動きが悪くなります。これは、関節の動きを滑らかにする「滑液」をつくる「滑液包」や関節包が、硬く小さくなるためです。

五十肩は、一般に自然に治りますが、強い痛みや肩が動かしづらい症状には医療機関での適切な治療が必要です。五十肩の検査には、エックス線検査やMRI(磁気共鳴画像)検査などがあります。

五十肩には、「急性期」「慢性期」「回復期」の病期に分けられ、それぞれの治療法が異なります。

五十肩のチェック法

次のような症状があれば、五十肩が疑われます。

・昼も夜も激しく痛む
・どの方向に動かしても痛い
・肩を動かせつ範囲が狭くなった
・一定期間たったら痛みが治まった

●可動域(動かせる範囲)のチェック

・両手を上に上げる
真っ直ぐに前に伸ばした両腕を、上へ上げていく。肩を上下にスムーズに動かせるかどうかを確かめる。

・手を背中で組み、上へ上げる
両手をお尻のあたりで組んで、そのまま背中に沿って手を上に上げていく。肩を後ろへスムーズに動かせるかどうかを確かめる。

(注)痛みがきついときは、無理にしないようにしましょう。

急性期の治療

発症から約2週間の急性期は、痛みが強く、肩を動かすと痛みが起こります。ある程度は肩関節を動かせるのですが、この時期は安静にして患部を冷やすことが大切です。痛みが激しい場合は、三角巾で肩を固定する方法もあります。ポケットに手を入れると肩にかかる腕の痛みが軽減されて、少し楽になることもあります。

●痛みを和らげる

痛みが激しいときは、「消炎鎮痛薬」を使います。消炎鎮痛薬には、湿布薬や塗り薬などの外用薬と内服薬があります。それでも痛みが治まらない場合は、肩関節に直接「局所麻酔薬」と「ステロイド薬」を混合したものを注射することもあります。

慢性期の治療

発症後、2週間目から6か月目くらいまでの慢性期には、痛みが治まり始めますが、肩関節は動かしにくくなります。そのまま動かさずにいると肩を動かせる範囲が狭くなるので、無理のない範囲で少しずつ動かすことが大切です。

肩関節を動かしやすくするには、肩を温めて血行をよくすることが効果的です。お風呂にゆっくり入ることなどで肩を温めると、痛みが和らぎ、肩を動かしやすくなります。

●ヒアルロン酸の注入

慢性期は、関節包や滑液包が硬く小さくなり、滑液の分泌量も減ってしまいます。肩関節が動かしにくい場合は、「ヒアルロン酸」を肩に注入する治療を行うこともあります。

ヒアルロン酸は、肩関節の動きを助けるとともに、炎症を抑える役目も持っています。もともと関節の中などに存在する物質ですから、体内に入れても副作用はほとんどありません。これを関節に注入することで、肩関節が動かしやすくなります。

回復期の治療

一般に、発症から6か月ほどたつと、痛みがほとんど治まる回復期に入ります。回復期でも、肩をきちんと温めて血行を悪化させないようにしましょう。また、痛みを起こさない程度に積極的に動かすことが大切です。

肩が動かしづらい状態が長く続く場合、ごくまれに手術が行われることもあります。手術により、硬くなった靭帯を切り離すことで、肩の動きを取り戻すことができます。しかし、慢性期や回復期にきちんと動かすことで、ほとんどの人は手術を受けなくても治ります。

五十肩の予防

五十肩は、肩の血行が悪くなると発症しやすくなります。予防のためには、肩を冷やさないようにして、適度に動かすことが大切です。特に夏は、薄着になったり冷房を使ったりすることが多いため、室内ではカーディガンを羽織るなどして肩を冷やさないように気を付けましょう。

また、ストレスなどの精神的な緊張が続くと肩の血行が悪くなります。五十肩は、急に肩に衝撃が加わったり、ストレスがたまっているときに発症しやすい傾向があります。ストレスをためないように、ときどきの気分を転換するようにしましょう。



スポンサードリンク

サイト内検索

ブログランキング

アクセスカウンター

Copyright(c) 2011 養生灸のススメ All Rights Reserved.