急性中耳炎について養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.10.17

子どもに多い耳の病気

子どもに多い病気として、「急性中耳炎」があります。急性中耳炎は風邪をきっかけにして起こることが多く、慢性化することもあります。私が子供のころはよく中耳炎になり、耳鼻科に通いましたが、母は仕事をしながら子どもを病院に連れて行くので大変だったろうと思います。そこで、今回は急性中耳炎とはどのような病気か勉強していこうと思います。

●耳の構造

まず最初に、耳の構造について知っておきましょう。耳は外側から「外耳」「中耳」「内耳」の3つに分けられます。中耳は鼓膜とその内側の空間(耳小骨も含みます)を指しており、外耳から入ってきた音を鼓膜の振動に変え、その振動を増幅して内耳に伝えています。また、中耳は「耳管」によって、のどや鼻の奥とつながっています。耳管の内腔は普段は閉じていますが、必要があるときは開いて、中耳に発生した粘液を排出したり、中耳内の気圧を調整する役割をしています。

●急性中耳炎の起こり方

急性中耳炎は、主に細菌によって中耳の粘膜に炎症が起こる病気です。

多くの場合は、風邪のあとに続いて起こります。風邪をひくと、ウイルスや細菌がのどに増殖します。中耳は通常は無菌状態ですが、のどで増殖した細菌が耳管を通って中耳に侵入し、中耳内で増殖すると中耳炎が起こります。

●急性中耳炎の症状

急性中耳炎の主な症状は、「耳の奥の強い痛み」「発熱」「耳だれ」です。耳だれは中耳にたまった膿が、鼓膜の一部を破って出てきたものです。軽い場合には、「耳が詰まった感じ」など、耳の違和感を感じる程度のこともあります。

子どもが風邪をひたときや、風邪のあとに耳の痛みなどを訴える場合は、急性中耳炎が疑われます。うまく言葉で症状を言えない小さな子どもの場合は、次のようなしぐさや様子が見られるときに急性中耳炎を疑いましょう。

  • ・耳に手を当てる
  • ・食欲がない、元気がない、機嫌が悪い
  • ・熱が続く

子どもが風邪をひいたら、しぐさなどにも注意して、急性中耳炎が疑われる場合には、早めに耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。

●子どもに起こりやすい理由

急性中耳炎は子供に多く、大人はあまり見られません。特に、7歳ごろまでの子供に多く起こります。

子どもに急性中耳炎が起こりやすいのは、主に次の2つの理由によると考えられています。

・免疫の働きが弱い
赤ちゃんは母親から免疫を受け継いで生まれますが、この免疫は徐々に低下していき、1歳ごろにはなくなってしまいます。成長に伴って子ども自身の免疫が作られていきますが、大人と同じ程度になるのは、小学生高学年くらいです。それまでは、風邪をひきやすく、急性中耳炎が起こりやすいといえます。

・耳管の働きが未熟
子どもの耳管は、大人と比べると短く、水平に近い状態で内耳から伸びています。そのため、細菌が耳管を通って侵入しやすいといえます。また、耳管には中耳の粘膜から分泌された粘液を、のどに排出する働きも備わっています。子どもの場合、このように不要なものをのどへ排出する働きや、内腔を閉じたり開いたりする働きが未熟であることも影響します。

急性中耳炎の治療

急性中耳炎かどうかは、耳鼻咽喉科の医師が鼓膜をみれば、すぐにわかります。急性中耳炎と診断された場合には、病気の程度に合わせて、次のような治療をしていきます。

・軽症
鼓膜が少し赤くなり、耳に違和感が感じられるような場合です。この段階なら自然に治ることが多いので、基本的に特別な治療はせずに様子をみます。

・中等度
鼓膜が部分的に赤く腫れて痛んだり、発熱しているような場合で、抗菌薬の「アモキシシリン」を服用します。アモキシシリンは副作用で「下痢」を起こしやすいので、整腸薬も一緒に処方されます。下痢が軽いような場合ならば服用を続け、整腸薬を使っても下痢がひどく、服用が続けられないときには医師に相談しましょう。
最近では、抗菌薬が効きにくい「耐性菌」によって急性中耳炎が起こることが問題で、耐性菌を作りにくいアモキシシリンを使うのが標準的な治療法とされています。

・重症
鼓膜が全体的に赤く腫れて、「膿がたまる」「痛みが強い」「熱が高い」などの場合です。この状態になると、通常よりも多い量のアモキシシリンを服用したり、ほかの抗菌薬を外来で点滴したりします。同時に、たまった膿を排出するために、「鼓膜切開術」が外来で行われます。小さなメスで鼓膜を切開します。痛みはほとんどありません。膿が排出されると、熱が下がり、痛みも和らぎ、抗菌薬の効きがよくなります。通常、膿が出なくなって2~3日たつと、切開した部分が塞がって元の状態に戻ります。

急性中耳炎は適切な治療を受ければ、ほとんどの場合、2週間程度で治ります。しかし、風邪をきっかけに再発したり、何度も繰り返すこともあります。

薬の副作用を途中でやめてしまうと、細菌が抗菌薬の効きにくい耐性菌に変化したり、慢性化して難聴になることがあります。急性中耳炎を起こした場合は、きちんと指示通りに治療を受けて、完治させることが大切です。

●家庭でのケア

風邪を引いたとなどに、鼻汁がたまったままにしておくと、細菌を増殖させやすくなります。自分の鼻をかむことのできない小さな子どもの場合は、市販の鼻汁吸引器を利用したり、耳鼻咽喉科で処置を受けて、鼻汁を取り除くようにしましょう。また、子どもが鼻をかむときには、片方ずつ、そっと噛むように教えてあげることが大切です。



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