肺がんの治療法養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.10.13

さまざまな治療法

肺がんの早期では症状がほとんど現れないため、検診などを活用し見つける必要があります。検査で肺がんが見つかった場合は、その時の状況に合わせてさまざまな治療法の中から適切なものを選ぶことになります。そこで今回は、肺がんの治療法について勉強していこうと思います。

肺がんの治療法は「手術」や「放射線療法」、抗がん剤を使う「薬物療法」が基本で、がんの種類や進行度によって選んでいきます。「小細胞肺がん」では薬物療法が中心ですが、日本で肺がんの約9割を占める「非小細胞肺がん」の治療の中心は手術になります。最近では非小細胞肺がんの早期であれば、体への負担が比較的少ない治療法を選ぶこともできるようになってきています。

●病期と治療法の選択

非小細胞肺がん(腺がん、扁平上皮がん、大細胞がん)では、がんの進行度を表す「病期(ステージ)」が治療法を選ぶときに重要な目安になります。非小細胞肺がんの病期は0期からⅣ期までに分かれます。手術が行われるのは通常、Ⅰ期からⅢA期の一部までです。目的に応じてⅠ期からⅣ期の患者さんに対して、放射線療法や薬物療法が行われます。それぞれの治療法は、単独で、または組み合わせて行われます。また、早期であれば「縮小手術」「光線力学的療法」「定位放射線治療」などの、体への負担が比較的少ない治療法を選ぶこともできます。

治療法の選択は病期のほか、年齢や体調なども含めて、担当医と話し合って決めていきます。

非小細胞肺がんの病期(ステージ)

進行度によって次のように分かれていきます。

0期…気管支粘膜内にとどまる扁平上皮がん
Ⅰ期…がんの転移はない。がんの直径が3cm以下はⅠA、3cm以上はⅠBと分かれる。
Ⅱ期…肺内のリンパ節に転移がある。がんの直径が3cm以下はⅡA,3cm以上はⅡBと分かれる。
ⅢA期…縦隔リンパ節に転移がある。がんが胸膜、胸壁、横隔膜、心膜などに広がっている。
ⅢB期…がんのない反対側の肺のリンパ節や首の付け根のリンパ節に転移がある。胸水にがん細胞がある。がんが食道や気管、心臓に広がっている。
Ⅳ期…脳や肝臓、骨、副腎などに転移がある。

体への負担が少ない手術

以前の肺がんの手術(開胸手術)は、肩から胸にかけて30cmほど切開し、肋骨を切ってしていたので、体への負担が大きかったです。しかし、最近は手術器具の進歩などによって、「小さい開胸下での胚葉切除」や「縮小手術」「胸腔鏡下手術」などの、体への負担が少ない治療法ができるようになっています。

●胚葉切除

一般に行われているのが「小さい開胸下での胚葉切除」です。肺は右肺と左肺で計5つの「胚葉」に分かれています。わきの下を12~13cm切開し、肋骨と肋骨の間から、がんのある胚葉全体を切除します。転移の可能性を考えて、「縦隔」や肺門部(肺の入り口)にあるリンパ節も同時にとってしまいます。がんが大きい場合には片肺を切除することもあります。

通常、手術時間は2時間~2時間半ほどで、入院期間は10日間程度です。手術の翌日には普段通りの食事ができて、自分でトイレに行くこともできます。

●縮小手術(部分切除)

高齢者やヘビースモーカーのように肺の機能が低下している人に胚葉切除を行うと、手術後の生活の質に影響がでることもあります。こうした場合に行われることがあるのが、「部分切除」という縮小手術です。がんを中心に三角形に小さく切除する手術で、がんの直径が1~2cm以内であれば治療可能です。また、1cm以下の「すりガラス状」のがんであれば、行うこともできます。

●胸腔鏡下手術

最近は、「胸腔鏡」という内視鏡を使った手術も行われています。約2cmの孔を胸に数か所開けて、先端にカメラのついた胸腔鏡と手術器具を入れます。そして、胸腔鏡の映像を見ながら、部分切除や胚葉切除を行います。傷痕が目立たず、手術後の痛みも比較的少ないのですが、手術中に大出血が起きた場合には、開胸手術に切り替えることもあります。

光線力学的療法

光線力学的療法は、非常に弱いレーザー光線を照射して、がんを死滅させる治療法です。まず、がんに多く集まり、レーザー光線を当てると化学反応を起こす「腫瘍親和性光感受性物質」を静脈注射します。しばらくしてから気管支に気管支鏡を挿入し、レーザー光線をがんに照射します。すると、がんは増殖できなくなり死滅します。正常な細胞は腫瘍親和性光感受性物質が集まりにくいため、レーザー光線が当たってもほとんど影響はありません。

光線力学的療法は、気管支鏡を入れられる範囲内の中心型肺がんに可能で、治療時間は約10~15分ですがんの直径は1cm以下が望ましく、早期であれば約85%の確率で効果がみられてきます。

副作用はほとんどありませんが、治療後は一時的に日焼けを起こしやすくなる「光過敏症」になります。そのため、治療後7~10日間程度入院して、約2~3週間は直射日光を避けるようにします。

定位放射線治療

放射線療法はがんに放射線を当てて、死滅させる治療法です。通常の放射線療法では数方向から放射線を照射します。定位放射線治療では360度あらゆる方向から放射線を放出できるため、がんに集中して放射線を当てられます。さらに、正常な組織には放射線が当たりにくいので、副作用も少なくて済みます。主にⅠA期の患者さんが対象で、手術と同等の治療成績があるといわれています。

まとめ

このように肺がんになったといっても、進行度などによって治療法が違ってきます。また、患者さんの体力なども検討して治療法を決めていくことになるので、何か気になることがあればメモをしておき、医師としっかり話し合うことが大切になると思います。



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