骨粗しょう症による骨折の治療養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.8.23

高齢者と骨折

骨粗しょう症の治療は主に薬物療法で、骨の破壊を防ぎ骨量を増加させて骨折を防ぎます。しかし、骨折してしまうと薬物療法だけでなく、手術をしなければならない場合もあります。そこで今回は骨折に対する治療とケアについて勉強していこうと思います。

高齢者は多くの人が骨粗しょう症になっており、全身の骨が弱くなっているので、どこを骨折してもおかしくない状態にあります。しかし、その中でも転倒によって骨折しやすい場所として「骨の付け根」「背骨」「手首」「太ももの付け根」などがあります。

特に太ももの付け根(大腿骨頚部)を骨折してしまうと、長期の入院やリハビリテーションが必要になり、回復まで時間がかかるため注意が必要です。場合によっては骨折が原因になって介護を受ける必要が出てくることもあります。

骨の弱い人が増えている

最近は、太ももの付け根を骨折する人の数が、女性を中心に増えています。これは単純に数が増えているだけでなく、昔と比べて骨折の発生率が増加しているのです。つまり高齢者が以前よりも骨折しやすい体になっているのです。

高齢者が骨折しやすくなった背景には、「骨粗しょう症の増加」や「運動不足による筋力の低下」などがあります。また、脳梗塞やパーキンソン病、認知症など転倒を起こしやすい病気が高齢者に増えていることも関係していると考えられます。

骨折を防ぐためには、骨粗しょう症の薬物療法を受けるのと、運動をしたり食事に気を付けるなど、普段から転倒しにくい体作りを行うことが大切です。

骨折の治療

高齢者の骨折のうち、手首や腕の付け根などの場合は、主に骨折部分をギプスや三角巾などで固定します。

太ももの付け根の骨折では、入院して手術することが多いです。手術法は骨折の位置や骨の分断の状態、年齢や生活の状況、できるだけ早期にリハビリテーションを始められる方法などを総合的に判断して決めていきます。入院の期間は1~2か月間というのが多いです。

代表的な手術法には、「内固定術」と「人工骨頭置換術」があります。

●内固定術

太ももの付け根の骨の先端(骨頭)からやや離れた部分に骨折が起きた場合に、よくする手術法です。この部分は骨が付きやすいところで、金属の板やねじなどで、骨頭部分を固定しそのまま骨折部分が付くようにします。

●人工骨頭置換術

太ももの付け根の骨の骨頭に近い部分で骨折した場合に、よく行われる方法です。この部分は「関節包」と呼ばれる組織に包まれているため、骨が付きにくいという性質があります。そのため、切開して骨頭を取り出し、人工骨頭に置き換えます。

リハビリテーションは早期に始める

骨折する前と同じような生活を送るようにするには、早期にリハビリテーションを始めることが大切です。主に次の2つのリハビリテーションを行います。

・骨折していた部分の機能回復

手術の後に、平行棒や手すり、歩行器などを利用して「立つ」「歩く」「階段を上り下りする」などの歩行訓練が行われます。歩行訓練の開始時期は、骨折の起こり方によって違います。しかし、骨が細かく分断しているなどの場合には、それよりも遅くなることもあります。

・骨折していない部分の機能維持

手術前から行います。高齢者の場合は、服用している薬の関係で、入院してすぐに手術を行えないことがよくあります。例えば、血液を固まりにくくする薬を服用している場合には、手術時に多量に出血する危険性があるため、服用を中止して、薬の影響がなくなるまで1週間~10日間ほど待機します。このような待機期間中は体を動かしておかなければなりません。体を動かさないでいると、筋力が低下したり、関節が固くなったりしてしまいます。そうすると、手術後に歩行訓練をする時に、両手で平行棒につかまって動けなくなったり、骨折していない足に体重をかけたりして、体を支えることが難しくなります。これを防ぐためにも、手術前に上肢や骨折していないほうの足などをベッド上で動かすリハビリテーションが行われます。

退院したら

無事手術が終わり退院したら、再び骨折することがないように注意しなければなりません。太ももの付け根を骨折した高齢者が、退院後に反対側を骨折することがよくあります。退院後は、骨粗しょう症の治療を続けて、再び骨折しないようにすることが大切になります。

ほかにも、このようなことにも注意しましょう。

環境を整える

高齢者の骨折の多くは、住み慣れた住宅で起こっています。「段差をなくす」「手すりを付ける」など、必要に応じて住宅の改修を行いましょう。夜中でも安全にトイレに行けるように、「寝室からトイレまでの照明を工夫する」ことも重要です。「床に散らかったものを片付ける」「電気コードを部屋の隅に固定する」など、つまずかないようにすることも大切です。

安全に外出する工夫をする

体のバランスを崩して転倒するのを防ぐためにも、外出時には杖を使いましょう。その他、バッグは手や肩に下げるタイプではなく、リュックなどを利用すると両手を自由に動かせます。靴はかかとが低く、滑り止めがついているものなどを使うとよいでしょう。



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