骨粗しょう症の薬物療法養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.8.21

骨粗しょう症の治療

骨粗しょう症とはどのような病気か分かったでしょうか。このように骨粗しょう症とは寝たきりにまでつながっているのです。そのため、骨粗しょう症の治療では骨折を予防し、生活の質(QOL)を維持することになります。

骨粗しょう症の治療では主に薬物療法を中心として行います。治療は骨折をしてからでは遅いので、検査によって骨折の危険性が高いと判断されると早めに治療を開始していきます。次の2つに当てはまる場合には、骨折がなくても薬物治療をしていきます。

①骨量がYAM(ヤム:若年成人の平均値)70%未満の場合。
②YAM70%以上80%未満の閉経後の女性および50歳以上の男性で、「過度の飲酒(1日に日本酒2合以上のアルコール摂取)」「喫煙」「骨折の家族歴(両親のいずれかが、太ももの付け根を骨折したことがある)」のいずれかが当てはまる場合。

かつては①に当てはまる患者さんと、骨が弱くなり骨折した患者さんが、薬物療法の対象とされてきました。しかし実際には、骨折が起きてから治療を始めるケースが多かったのです。

最近は骨粗しょう症の研究が進んで、「多量の飲酒によって、骨をつくる働きが抑えられる」「喫煙は、女性ホルモンの分泌を低下させ、カルシウムの吸収を妨げる」「生まれつきの体格や太ももの付け根の骨の形態などが、骨折にかかわっている」などの報告があり、このような条件に1つでも当てはまると「骨折の危険性が2倍に高まる」ことがわかってきたため、②に該当する患者さんも治療をするようになっています。

薬物療法

骨粗しょう症の治療薬には、いろいろな種類があります。最近は骨の破壊を抑える作用の薬が使われるようになり、選択の幅が広がっています。骨の破壊を抑える作用の薬には、主に次のようなものがあります。

ビスフォスフォネート製剤

ビスフォスフォネート製剤のうち、特に「アレンドロネート」「リセドロネート」の2種類に、骨量増加と骨折防止の高い効果が認められています。またこの薬には、骨粗しょう症による腰の痛みを軽減する効果があるという報告もあります。1日1回、朝食後の空腹時に服用します。

このビスフォスフォネート製剤は、食べ物や飲み物によって吸収が阻害されるため、服用後30分ほどは飲食を控える必要があります。また、空腹時に服用するため、消化管の粘膜が刺激され、胸やけや胃部不快感、食道炎などの副作用が起こることがあります。

塩酸ラロキシフェン(SERM=選択的エストロゲン受容体調整薬)

女性ホルモンのエストロゲンと同様の働きを持つ薬です。骨量増加の効果と骨折防止の効果が認められています。この薬は閉経後の女性に適します。

カルシトニン製剤

鎮痛作用があり、骨粗しょう症による痛みに有効です。骨量増加の効果は、ビスフォスフォネート製剤や塩酸ラロキシフェンほどは高くありません。この薬は通院で筋肉注射として使います。

女性ホルモン製剤

更年期障害の治療(ホルモン補充療法)に使われるものと同じ薬です。閉経後に著しく骨量が減少した場合や、更年期障害の諸症状の改善を目的に、骨粗しょう症への効果も得たい場合に使われます。海外のデータでは、骨量増加や骨折予防の効果が確かめられています。

カルシウム製剤

骨の主成分であるカルシウムを補う薬で、カルシウム不足の場合に使います。しかし、この薬だけでは十分な骨量増加や骨折予防の効果を得ることは期待できません。補助として使うことが多いです。

活性型ビタミンD3製剤

ビタミンDには、腸からのカルシウムの吸収を助ける働きがあります。この薬は、ビタミンDを体内で使いやすい形に合成したもので、食事で十分なビタミンDをとれない場合に使います。この薬には、骨折を予防する効果がある程度期待できます。

ビタミンK2製剤

ビタミンKには、骨にカルシウムが沈着するのを助ける働きがあります。骨量増加や骨折予防の効果がある程度期待できます。

カルシウムの摂取量

骨粗しょう症の治療中は、食事に気を付けることも大切です。特に食事からとるカルシウムの量が少ないと、骨からカルシウムが溶けだして体内で使われるようになり、骨粗しょう症が進行してしまいます。治療のガイドラインでは、食事からのカルシウム摂取量は「1日800mg」が目標とされています。しかし、日本人のカルシウム摂取量の平均は約530mgと、目標量を下回っています。

カルシウムが、牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品、豆腐や納豆などの大豆製品、小魚や干しエビ、小松菜などの青菜類に多く含まれています。どれか1つをたくさん食べるのではなく、これらの食品を毎日の食事にバランスよく取り入れて、カルシウムをとっていきましょう。

またカルシウムのほかにも、骨の健康に欠かせないビタミンDやビタミンKもしっかりと取って、骨粗しょう症による骨折を防ぎましょう。



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