救命処置の方法養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.8.13

不整脈で倒れた場合

不整脈の多くは心配のいらないものがほとんどです。しかし、中には危険なものもあり命にかかわってくる不整脈があります。それは「心室細動」という不整脈で、一瞬の間に意識を失い、素早い対処を行わなければ、死に至ります。

心室細動が起きると、1分経過するごとに退院できる確率が約10%ずつ下がってしまうといわれています。現在、日本では119番通報から救急車が到着するまでに平均で6分かかります。そのため、心室細動が起きてすぐに対処しなければ、約6割の人が死亡することになります。

このように、いつ何時心室細動で倒れる人と遭遇するかわかりませんので、今回はその対処法について勉強していこうと思います。

心室細動の救命処置

心室細動で倒れた人がいた場合、そばにいる人がいかに早く救命処置を行うかによって、その人の回復の度合いが変わってきます。この救命処置は「心肺蘇生」と「AED」の2つを覚えておきましょう。

心肺蘇生とは、「胸骨の圧迫による心臓マッサージ」と「人工呼吸」を行うことを言います。AEDとは「自動体外式除細動器」のことで、植え込み型除細動器と同じように心臓に電気ショックを与えて、拍動を正常に戻す装置です。

AEDは、機械が自動的に心電図を解析して、必要な場合にだけ除細動を行います。使い方などはすべて音声で指示してくれるので、専門的な知識は必要なく、簡単な操作で使えます。日本では、2004年から一般の人でもAEDを使えるようになったため、今では駅や空港、学校など様々な場所に設置されています。

●倒れている人を見かけたら

倒れている人がいれば、ためらわずに救命処置を行いましょう。もし万が一、救命処置の結果事故などがあっても、故意や重大な過失によるものでなければ、責任を問われることはありません。また、近くにAEDがなければ、胸骨圧迫による心臓マッサージだけでも救命率は上がります。落ち着いて自分ができることを最大限行うことが大切です。

●危険な不整脈を起こす可能性がある人は

心臓病があるなど、危険な不整脈を起こす可能性がある人は、外出の際などは極力誰かと一緒にいるようにしましょう。また、普段からAEDのある場所をチェックしておきましょう。

救命処置の手順

①反応を確認する

倒れている人がいれば、まずは車の往来のないところに移動させ、周りの安全を確保したうえで、倒れた人の肩などを叩きながら、大きな声をかけて反応を確認しましょう。

②119番通報をして、AEDを手配する

①をして患者さんに反応がなければ、まず119番に通報しましょう。その後AEDの手配をします。このとき、最初に119番に通報するのがポイントです。もし近くにAEDがなくとも救急隊が持ってくるので必ず先に連絡しましょう。

また、周りに人がいる場合にはその人たちに119番通報とAEDの手配を頼みましょう。このとき「誰か救急車を呼んでください」といっても、みんなが「誰かがするだろう」と思い連絡しないことがあります。声をかける際には「あなたは救急車を呼んでください。あなたはAEDを持ってきてください」と誰が何をするのかを明確にしておくと確実です。

③気道を確保し、呼吸を確認する

②の後は、患者さんを仰向けにさせ気道を確保させます。片方の手で患者さんの額をおさえて、もう片方の手の指先であごの骨を持ち上げましょう。

気道を確保できたら、患者さんの口元に顔を近づけて、普段通りの息があるか確認しましょう。もし、普段通りの息がなければ「心肺停止」と判断します。

④人工呼吸を行う(省略可)

心肺停止の場合、額をおさえた手で患者さんの鼻をつまみ、患者さんの胸が持ち上がるまで、患者さんの口に息を吹き込みます。だいたい、1回につき1秒かけて、2回息を吹き込みます。

ただし、口と口が触れることに抵抗があるのなら、人工呼吸は省略してもかまいません。心臓マッサージを行うだけでも効果があるのでそちらを行いましょう。

⑤胸骨圧迫による心臓マッサージ

患者さんの胸の真ん中を、1分間に約100回(1秒間に2回より少し遅いくらい)のペースでまっすぐ下に強く押します。1回圧迫したら、胸が元の位置に戻るのを待ち、再び圧迫します。これを30回行い、人工呼吸を2回行うのを繰り返します。(人工呼吸は省略してもかまいません)

⑥AEDの電源を入れる

AEDが到着したら、すぐに電源を入れましょう。種類によってふたを開けると電源が入るものや、電源ボタンを押すものがあります。電源を入れるとアナウンスが流れるので、落ち着いて指示通りに行いましょう。

⑦電極パッドを貼る

AEDのなかには電極パッドがあります。パッドは袋に入っているので破いて取り出し、パッドに描いているイラストの位置に貼り付けます。右胸と左脇腹の2か所に貼ります。このとき、ペースメーカーや植え込み型除細動器を植え込んでいる患者さんの場合には、皮膚が出っ張っているのでそこから2~3cm離した位置に貼りましょう。

⑧心電図解析と電気ショック

パッドを貼ると自動的に心電図の解析が始まります。操作する必要はありません。解析の結果電気ショックが必要だと判断されると、充電が始まります。このとき患者さんの体には手を触れないようにしましょう。充電が完了するとアナウンスがあるので、通電ボタンを押しましょう。通電されると患者さんの体がビクッとけいれんします。

⑨心肺蘇生を続ける

電気ショックが終わると、アナウンスがあります。電極パッドは外さずに、心肺蘇生を続けてください。AEDは2分ごとに心電図を解析して電気ショックをするか判断するので、アナウンスに従いましょう。そのまま明らかな回復がみられるか、救急隊が到着するまで救命処置を続けましょう。

まとめ

目の前で人が倒れれば、誰しもが動揺してしまいます。しかし、焦らずに落ち着いて救命処置を行うことで患者さんが助かる可能性が大きく上がります。失敗を恐れず、自分にできることを一つでも行うようにすることが大切です。AEDはアナウンスを聞き逃しても繰り返し指示があるので、あわてる必要はありません。操作自体は難しいものではないので、「使ったことがないからできない」と思わずに使用しましょう。最近では消防署などいろいろなところで救命処置の講習などがあるので、一度参加しておけばいざというときにあわてることなくできると思います。



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