首の痛みと手術法養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.7.19

いろいろな手術法

首の痛みは9割ほどは日常生活や普段の姿勢を気を付けていればよくなるものです。しかし、中には治療を受けたほうがよい首の痛みもあることを勉強してきました。その中でも脊髄が障害されているものは、後遺症が残ることもあるため、あまり遅くならないうちに手術をする必要があります。今回はこの手術について勉強していこうと思います。

前方除圧固定術

この手術は主に頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアの病巣が小さい場合に行われる方法です。

まず、ヘルニアなどが起きている椎間板のあたりを、のど側から数㎝切開します。そして手術器具を入れて、病巣のある椎骨や椎間板を切除します。切除した部分には患者さんの骨盤などから採った骨や人工骨を移植します。この手術によって脊髄を圧迫していたヘルニアがなくなるので、脊髄症状もよくなります。

この方法は、首の筋肉を大きく切らなくてもよいというメリットがあります。しかし、病巣の数が多いと、頚椎や椎間板をたくさん取ることになり、頚椎の強度に問題が起こります。また、骨がくっつくまでは「頚椎カラー」を2~3か月着ける必要があります。

椎弓形成術

この手術法は、脊髄が広く圧迫されている場合に行います。

椎弓形成術は、首の後方から切開して行われます。まず、椎弓についている筋肉を剥がして、棘突起を切り取ります。椎弓の片方を切断し、反対側の椎弓には溝を掘っておきます。また椎弓と切り取った棘突起にひもを通す孔をあけておきます。そして、切断した椎弓の間に切り取った棘突起の一部をはさみ、孔にひもを通して骨を固定します。この手術によって脊柱管を広げることができ、脊髄の圧迫が軽減されます。椎弓を切除するだけなので、頚椎の強度には支障はなく、入院期間も2週間程度で済みます。

しかし、椎弓形成術では一度椎弓についている筋肉を広範囲に剥がすことになります。そのため手術後に約6割の人が「肩こり」や「首を動かしにくい」といった症状を訴えます。これらの後遺症は徐々に取れていきますが、中には残ってしまう人もいます。

これを防ぐためにも、手術の際に筋肉をなるべく傷つけずに行う手術法も研究されています。例えば、棘突起を、筋肉を付けたまま左右に切り開き、椎弓の一部を切除して脊柱管を広げ、最後に棘突起を縫い合わせる縦割式(じゅうかつしき)椎弓形成術という手術法もあります。一度医師と相談してみましょう。

浮上術

後縦靭帯骨化症の際に、骨化の範囲が狭い場合や、骨化した靭帯が飛び出して、椎弓形成術では脊髄への圧迫が取り除けない場合に「浮上術」を行います。

まず、骨化した靭帯の手前にある椎体を摘出して、靭帯を薄く削ります。脊髄の周辺を満たす髄液の水圧によって、削った靭帯が椎体側に押し出されて圧迫が解消されます。最後に摘出した椎体のところに別の骨を移植して終了です。

骨化摘出術

浮上術と同じように、椎弓形成術では脊髄への圧迫が取れない場合に行います。

まず、骨化した靭帯の手前にある椎体をすべて摘出して、骨化した靭帯をすべて削り取ることで圧迫を取り除きます。最後に骨盤などの骨を移植します。

ただし骨化摘出術のほうは、脊髄を包む膜や脊髄を傷つけやすいため、多くは浮上術を行います。

どの治療法もそうですが、それぞれの患者さんの病気と、今の状態を考えて手術を選ぶ必要があります。その際、手術の方法だけでなく、治療期間や手術後の後遺症についてもしっかりと話し合って、患者さん自身が納得して受けることが大切です。



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