胃がんとは養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.7.5

胃がん

今回はがんの中でも日本人に多いとされる胃がんについて勉強していこうと思います。

まず胃の構造について知っておきましょう。胃は胃液を出す「粘膜」が最も内側にあり、その外側に「粘膜下層」、その次に胃を動かすための「筋層」、そして最も外側に「漿膜(しょうまく)」があります。

胃がんは最も内側の粘膜にできることが多く、進行していくと外側の筋層へ広がります。がんが粘膜・粘膜下層にとどまっている状態を「早期がん」といいます。

がんが進行すると、最も外側の漿膜を突き抜けて胃の外に広がります。また、近くのリンパ節や他の臓器に転移することもあります。この筋層よりも深く進んだ状態を「進行がん」といいます。

胃がんはかつて日本での部位別のがん死亡数で1位でしたが、胃がんの研究が進み、最近では死亡率がだんだん下がってきています。しかし、海外の国と比べるとまだ高い水準であるといえます。胃がんは「早期がん」のうちに発見し、少しでも早く治療を開始することで治る確率が上がるので、早く見つけることが大切です。

胃がんの進行度

胃がんを少しでも早く見つけるために、がんの進行度を「ステージ」という尺度で表します。

胃がんのステージは、順にⅠA・ⅠB・Ⅱ・ⅢA・ⅢB・Ⅳと表します。数字が大きいほど、またAよりBのほうが、がんが進行していることを表しています。この「ステージ」は胃がんの「深さ」と「転移」によって分けられます。

胃がんの深さ(T)

胃がんは粘膜から始まり、どんどん進んでいきます。がんがどの深さまで進んでいるかによって次のように分けられます。

  • T1…がんが胃の粘膜にとどまっている状態です。この段階を早期がんといいます。
  • T2…がんが胃の粘膜の外側の筋層まで達しているもの。まだ胃の表面には出ていない状態です。
  • T3…がんが胃の壁を突き破り、胃の表面に出ています。こうなるとがん細胞が胃の表面から他の臓器にこぼれ落ちて、がんが広がる可能性があり、治療が難しくなります。
  • T4…胃がんが最も進行した状態です。胃の表面に出たがんが、近くにある「大腸」や「すい臓」にも広がっています。

なお、胃がんの場合は大きさよりも深さのほうが重要です。がんが小さくても、胃の壁の奥深くまで達していれば進行していることになります。

胃がんの転移の有無や程度(N)

胃にできたがん細胞が、胃から離れた部位に”飛び火”してしまうことを「転移」といいます。

肝臓に転移することを「肝転移」、大腸や小腸など胃からおなかに種をまいたように転移するのを「腹膜播種性転移」といいます。

胃がんの転移で最も多いのが、がん細胞がリンパ管に侵入し、リンパ節で増殖する「リンパ節転移」です。胃の周囲のリンパ管を近い順に、第1~3群リンパ節と分け、転移の有無や程度によりN0~N3の4段階に分類します。

  • N0…リンパ節転移がまったくない状態です。
  • N1…胃に最も近い第1群リンパ節にがんが転移しています。
  • N2…胃から少し離れた第2群リンパ節に転移があります。
  • N3…胃から遠く離れた第3群リンパ節に転移しています。

転移のある臓器や、遠く離れたリンパ節への転移はすべて取り除くことができません。そのため他の臓器に広く転移していると、治る可能性が低くなります。

検査法

胃がんの進行度を調べる検査は主に次の2つがあります。

内視鏡検査

先端にカメラなどがついた「内視鏡」によって、胃の粘膜の状態を直接みることができます。その際に、病巣や粘膜を切り取って顕微鏡で調べる「生検」も行います。この生検によってがんかどうかを正確に判定でき、がんの広がりもわかります。

画像検査

リンパ節などへの転移を調べるため、CTやエコーを使った検査を行います。肝臓への転移を調べるためにMRI検査をすることもあります。

ステージに応じた治療

胃がんの治療法は主に「内視鏡治療」「手術」「化学療法」の3つに分けられます。どの治療法を行うかは進行度によって決めていきます。

早期がんの場合

早期がんは治る可能性が高いので、体に負担の少ない「内視鏡治療」や、切除範囲を小さくして後遺症を減らす「縮小手術」が行われます。

進行がんの場合

進行がんは、転移があったり再発したりすることが多いため、できるだけ治せる可能性の高い治療法を選びます。胃がん手術のほか、周りの臓器も一緒にとる「拡大手術」も行われます。また、がんが広く転移して手術では難しい場合には、「抗がん剤」を使った化学療法が行われます。

これらの治療法の他にも、「緩和手術」をすることもあります。緩和手術とは治療を目的としたものではなく、患者さんの症状を和らげて生活の質を良くすることが目的です。

適切な治療法を選ぶためにも、自分の胃がんのステージを知り、どのような治療法が必要なのかを理解しておくことが大切です。



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