エイズとは養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.7.3

エイズってどんな病気?

エイズ(後天性免疫不全症候群)」は「HIV(ヒト免疫不全ウイルス)」に感染することで起こります。このHIVというウイルスが体の中に入ると、免疫の働きを低下させてしまい、健康なときにはかからないような感染症や、悪性腫瘍などの合併症を起こすようになります。このエイズという病気は少し前まで「原因不明の死の病」といわれていましたが、最近では研究が進み、平均余命が伸びています。今回はこのエイズについて勉強していきます。

感染経路

HIVはウイルスですので感染して広がっていきます。血液、精液、膣分泌液、母乳にHIVは多く含まれていて、次のような経路で感染します。

性交渉

日本では大半がこのケースです。性器クラミジア感染症など他の感染症に感染していて、性器に炎症や潰瘍があると、感染の危険性が高まります。

注射針の共用

注射の回し打ちをすると、感染者の血液が注射針に入り、他の人に感染します。

母子感染

妊娠中や分娩時、授乳のときに感染する可能性があります。予防対策によって感染率は1%以下に抑えられるので、日本ではあまり多くありません。

なお、HIVは「せきやくしゃみ」「食器などの共用」「同じ風呂やプールに入る」「HIV感染者の血を吸った蚊に刺される」などで感染することはありません。

感染後の経過

急性感染期(初期)

感染の約1か月後に「発熱・発疹」などの症状が現れますが、無症状で経過することもあります。発熱・発疹は自然に治まるため風邪などと間違えやすく、初期症状でHIV感染に気付くのは難しいです。

無症候期(潜伏期)

多くの場合、症状のない期間が5~10年間続きます。しかし、その間に体の中ではHIVが増えていき、免疫細胞の破壊が進みます。

エイズ発症期

免疫細胞の数がさらに減って、免疫の働きが著しく低下し、さまざまな病原体から体を守ることができなくなってしまいます。健康な体では全く問題のないような病原体にも感染するため、これを「日和見感染症」と呼びます。この状態になるとエイズと診断されます。

検査を受けよう

このようにHIV感染は症状のない期間が長いため、ほとんどの場合、検査を受けなければ感染に気付くことはありません。感染が疑われる機会があるなら迷わず検査を受けましょう。

検査が受けられる場所

保健所、HIV検査・相談機関では無料・匿名で検査が受けられます。

病院、診療所では数千円ほどの負担が必要になります。カルテなどに氏名・住所は記入しますが個人情報は守られています。

検査の種類

HIV感染しているかどうかは、血液の中のHIVに対する抗体を調べるとわかります。次の2つの方法があります。

即日検査

その日のうちに結果がわかります。しかし、実際には陰性なのに陽性と出てしまう「偽陽性」のことがままあります。そのため、結果が陽性と出ても感染が確定したわけではなく、確認検査を行います。

通常検査

結果が出るのに1~2週間かかりますが、感染の有無が確実にわかります。

2種類の検査を紹介しましたが、基本的に血液を採血して調べるだけなので、一度行けばわかります。即日検査は20分ほどで結果が出るので、そこで陰性と分かれば検査は終了、陽性であれば通常検査の結果を1~2週間後に聞きに来ることになります。

治療

HIVに感染した場合は、ウイルスの増殖を抑える抗HIV薬で治療します。今のところ一度感染するとHIVを体内から確実に除去することはできません。しかし、薬によって免疫の働きが維持できれば、エイズの発症を抑止することが可能です。また、エイズを発症した場合でも免疫の働きをできるだけ回復させ、多くの合併症がおこらないことを目指します。

治療開始時期

免疫細胞の一つである「CD4陽性細胞」の数は、健康な人では血液1マイクロリットルで1000個前後あります。HIVに感染してこれが200個以下にまで減ると、日和見感染症が起こりやすくなってしまいます。以前はHIVの感染が分かればすぐに治療していたのですが、研究の結果、免疫細胞が350個以上あればいつ治療を開始しても効果が変わらないことがわかっています。薬には副作用があるため、今は350個を切れば治療を開始するようになっています。

薬の使い方

今日本で使われている抗HIV薬は約20種類あります。治療ではこれらの薬を複数組み合わせて服用する「多剤併用療法」が効果が高いです。医師と話し合って決めていきましょう。

薬選びのポイント

抗ウイルス作用の強さ

個々の薬の強さだけでなく、薬を組み合わせたときの強さを考えます。

副作用

抗HIV薬では副作用が起こりやすいので、患者さんはどの薬でどのような副作用が起こりやすいのか知っておく必要があります。

服用のしやすさ

きちんと服用しないと、薬が効かない「耐性ウイルス」が出現しやすくなるため、患者さんの生活に合わせて、服用しやすい薬を選ぶのも大切です。

まとめ

以前は25歳でHIV感染が分かった場合の平均余命は6~7年でした。しかし、現在では適切な治療を受けた場合、約40年まで伸びるといわれています。また、エイズの研究は日々進んでいて、新しい薬も出てきています。エイズの患者さんもHIV感染者も常に新しい情報を知り、治療を受けていくことが大切です。



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