歯周病の治療法養生灸のススメ

category : 西洋医学 2011.7.1

進行度に合わせた治療法

歯周病には歯周ポケットの深さなどから、歯肉炎、軽度~重度の歯周炎に分けられます。歯周病の治療は、どのくらい進行しているかによって変わってきます。しかし、前回でも書いた通り、歯周病ではきちんとプラークコントロールを行わなければ治療成績もよくありませんし、再発の可能性も上がってしまいます。

そこで、歯周病では歯科に行くと、まず検査を行い、時間をかけてプラークコントロールを行います(患者さんが毎日の歯磨きをしっかり行い、歯科でプラークや歯石を取り除くことが基本治療になります)。そのうえで再検査をして、「基本治療のみを継続」「外科手術が必要」「再生治療が勧められる」など、その後の治療法を考えていきます。進行度に合わせた治療法を簡単に紹介してみましょう。

歯肉炎

歯周ポケットは3mm以内で、歯槽骨がまだ溶けていない状態です。この状態ですと、プラークコントロールをしっかり行うことで治すことができます。毎日の歯磨きが大切になってきます。

軽度の歯周炎

歯周ポケットが4~5mmで、歯槽骨が溶け始めます。この状態でも、基本治療で進行をくいとめられることが多いです。しかし、もう少し進行してしまうと手術などを考えなければならないので、早めに歯科を受診することが大切です。

中等度の歯周炎

歯周ポケットが6~9mmと深くなっています。歯槽骨もかなり溶けてしまい、歯がぐらつきます。この状態になると、プラークコントロールだけでは進行を止められないので、外科手術や再生療法が必要になってきます。

重度の歯周炎

歯周ポケットが10mm以上になり、歯槽骨が2/3以上溶けだしてきます。外科手術や再生療法をすることもありますが、ここまで来ると最終的には歯を残すのは困難で、多くの場合、抜歯や失った歯を義歯で補う治療が必要になってきます。

手術

歯周病が進んでしまい、歯周ポケットの深さが4~5mmになってしまうと、基本治療では限界がきてしまいます。そこで基本治療では取れないプラークや歯石をとるために「フラップ手術」をすることになります。

フラップ手術

まず、局所麻酔をして、歯の周囲に沿って歯肉を切り、めくっていきます。

基本治療の歯石除去では取りきれなかったプラークや歯石を、スケーラーを使って取り除いていきます。そして抗菌薬などで歯根の表面や歯周ポケット内をきれいに洗い流します。

その後歯肉をもとの位置に戻して、縫い合わせます。これは1週間後に抜歯をします。それまでは手術部位は歯磨きをしてはいけません。

歯周病の進行が軽度から中等度の場合には、フラップ手術によって歯周病の進行を止めることができます。手術時間は1時間~1時間半ほどで、入院の必要はありません。

再生療法

再生療法とは、細胞や組織がもともと持っている再生能力を利用して、歯周病で破壊された歯槽骨などを再生させようとする治療法です。この再生療法は、フラップ手術と同時に行われます。フラップ手術を単独で受けるより、再生療法を併用したほうが、歯槽骨などを再生させる効果が高いといわれています。

GTR法

フラップ手術で歯肉を切ると、傷口が治る途中で、歯肉表面の上皮が傷口の内側に入り込み、歯根膜や歯槽骨が下から再生するためのスペースを埋めてしまい、十分に再生しません。そこで人口の「遮へい膜」を置いて、スペースがなくならないようにすることで、歯根膜や歯槽骨の再生を促します。

症状が進行してしまうと、歯肉が後退し、遮へい膜を覆うだけの歯肉がなかったり、再生が追いつかないほど歯槽骨が溶けだしてしまうので、GTR法は使えません。

エナメルマトリックスたんぱくを使う方法

エナメルマトリックスタンパクというのは組織の再生を促す働きを持った特殊な物質です。フラップ手術で歯石を除去した後、歯根の表面にこのたんぱくを塗り付けます。するとこのたんぱくに誘導されて、歯根膜や歯槽骨が再生されてきます。

GTR法は最近保険適用が可能になりましたが、エナメルマトリックスたんぱくを使う方法はまだ保険で治療できないようです。歯科の先生とじっくり話し合ってどの治療をしていくのか決めていきましょう。



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