血液のがん「白血病」について養生灸のススメ

category : 病気 2012.1.26

どの年代にも起こる白血病

がんといえば高齢者に起こる病気と考えていないでしょうか。実は子どもや若い世代にもがんが起こることがあります。その中の一つに「白血病」があります。はじめは、「貧血」や「風邪」のような症状が現れるだけで、白血病に気がつかないことも多いので、初期症状を知っておいて、早めに受診することが大切になります。そこで、今回は白血病について勉強していこうと思います。

「白血病」とは血液のがんの一種です。大腸がんや胃がん、肺がんなどと比べると多くはありませんが、子供や若い世代にも見られ、年齢や性別にかかわらず発症する可能性があります。

●血液ができるまで

白血病は血液のがんなので、まずは血液について知っておきましょう。

血液は骨のなかの「骨髄」でつくられており、「赤血球」「白血球」「血小板」といったさまざまな血液細胞などによって構成されています。

骨髄には、血液細胞のもとになる「造血幹細胞」があります。造血幹細胞は、「骨髄系幹細胞」と「リンパ系幹細胞」に分化し、さらに分化を続けながら成長していきます。

骨髄系幹細胞が成長すると、酸素を運ぶ「赤血球」や、体内に侵入した細菌などを排除する働きを持つ白血球の一種である「単球」や「顆粒球」、出血を止める作用を持つ「血小板」になります。

リンパ系幹細胞は、白血球の一種である「リンパ球」に成長します。これらの血液細胞に成長すると、骨髄から血管の中に出ていきます。

●白血病のタイプ

血液細胞に成長する途中の段階の細胞ががん化するのが白血病です。がん化した細胞を「白血病細胞」といい、どの段階でがん化したのかによって、白血病のタイプが異なります。

白血病には、「急性」と「慢性」があり、それぞれがさらに「骨髄性」と「リンパ性」に分かれます。タイプによって症状の現れ方が異なります。

急性白血病について

急性白血病は、成長途中の細胞ががん化して起こります。骨髄系の細胞ががん化したものを「急性骨髄性白血病」、リンパ系の細胞ががん化したものを「急性リンパ性白血病」といいます。急性骨髄性白血病は成人に多くみられ、急性リンパ性白血病は子供に多くみられます。

成長途中の細胞ががん化すると、その細胞はそれ以上成長できなくなり、骨髄にとどまったままになります。しかし、白血病細胞は未熟なまま増殖を繰り
返すため、白血病細胞が骨髄に充満します。その結果、正常な血液細胞をつくる場所がなくなり、赤血球、白血球、血小板といった正常な血液細胞が減少してし
まうのです。

●急性白血病にみられる症状

どのタイプの急性白血病でも、成熟した血液細胞が減少することで、次のような症状が起こります。

・貧血

赤血球が減ることで、「疲れやすい」「だるい」などの症状が現れます。また、少ない赤血球で十分な酸素を体中に送ろうとして、心臓や肺に負担がかかり、少しの動作でも「動悸」「息切れ」などが起こります。

・感染症

白血球が減ることで、感染症を起こしやすくなります。発熱を繰り返したり、「肺炎」などの病気を起こしやすくなったりします。

・出血

血小板が減少し、ぶつけていないのに身体のいろいろな部分(特に手足)に「あざ(内出血)」ができたり、「歯茎から血がにじむ」「鼻血がでやすく、止まりにくい」などの症状が現れます。

慢性白血病について

慢性白血病も骨髄性とリンパ性に分けられます。「慢性骨髄性白血病」は、造血幹細胞ががん化する病気です。成人に多く、子どもに少ないという特徴が
あります。一方、「慢性リンパ性白血病」では、成熟したリンパ球ががん化します。欧米に多いタイプで、日本では高齢者に少し増えているものの、頻度はあま
り高くありません。今回は、慢性骨髄性白血病について書いていきましょう。

慢性骨髄性白血病は、「慢性期」から「急性期」へと進行します。慢性期から「移行期」を経て急性期に進むこともあります。急性白血病に比べて進行は緩やかですが、放置すると確実に進行します。

●慢性骨髄性白血病の症状

造血幹細胞は、がん化していても、慢性期のうちは正常に分化し成長します。ただし、成長速度が速く、必要以上に多くの血液細胞(特に白血球)がつく
られます。この場合、正常な血液細胞の数が増えるだけで、症状はあまりありません。血液細胞をつくるエネルギーが通常より多く費やされ、「倦怠感」「微
熱」などが現れることがあります。

治療をせずに放っておくと、数年後には移行期を経て急性期に入り(急性転化)、急性白血病と同じように白血病細胞が増加します。骨髄に白血病細胞が充満して正常な血液細胞が減少し、貧血などの急性白血病と同様の症状が現れます。

慢性白血病の場合、症状から病気に気付くのは難しく、多くは血液検査で白血球数の多さを指摘されて、詳しく検査を受けて診断されます。

検査と診断

健康診断などで行われる「血液検査」では、血液細胞の数を調べます。白血球が増加し、ほかの血液細胞が減少していると白血病が疑われ、さらに血液細胞の形態を調べる検査が行われます。

●血液細胞の形態を調べる検査

血液検査では、血液を染色して、顕微鏡で血液細胞の形態を見て白血病の有無を確認します。しかし、白血病細胞が骨髄だけで増え、血管に出てこないこともあります。血液検査や症状から白血病が疑われる場合は、骨髄検査が行われます。

骨髄検査では、局所麻酔をしてから、腸骨(骨盤の一部)に針を刺し、骨髄から「骨髄液」を採取します。「骨髄穿刺」とも呼ばれています。採取した骨髄液を染色して、顕微鏡で白血病細胞が増えているかどうかを確かめます。

●染色体や遺伝子を調べる検査

白血病はタイプによって治療法が異なるので、白血病と診断されたら、さらにタイプを詳しく調べる検査を行うことが重要です。採取した骨髄液に含まれ
る白血病細胞の染色体や遺伝子を調べて、白血病細胞に特有な変異の有無を見ると、白血病のタイプが分かります。この検査は、再発しやすいかどうかを予測す
るのにも有用です。

まとめ

このように、一口に白血病といってもさまざまなタイプがあります。急性白血病の場合は症状が現れることもありますが、慢性白血病の場合には症状から気づくことが難しいこともおいです。検査で異常が見つかった場合にはしっかりと調べることが大切です。

最近は白血病の治療も進歩していますので、早期に発見して治療を行っていくことが重要です。



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