関節リウマチは早期発見で悪化を防ごう養生灸のススメ

category : 病気 2012.1.5

悪化を防ごう

関節リウマチは「不治の病」などといわれ、なかなか治らない病気の代表格に挙げられる病気です。しかし、最近になって治療効果がグンと上がってきており、早い段階で治療を開始することで症状の悪化を防ぐことが可能になってきています。そこで今回は、関節リウマチについて正しく理解して、発症のサインを知り早期発見できるように勉強していこうと思います。

関節リウマチとは

関節リウマチは関節に炎症が起こって痛みや腫れが生じ、次第に関節や骨が壊れて変形していく病気です。30~50歳代への発症が多く、特に女性に多くみられます。日本には、60万人以上の患者さんがいると推定されています。

関節リウマチは診断が難しく、以前は初診から診断までに1年以上かかることもありました。最近は、「抗CCP抗体」を調べることで、初診から1か月以内の診断も増えてきています。発症の仕組みの研究も進み、診断や治療がより効果的に行われるようになってきています。

●関節リウマチの進行の仕方

関節は、「骨」「関節軟骨」「滑膜」などで構成されています。関節軟骨は骨と骨の間に在り、骨同士がぶつからないように、クッションの役割をしています。滑膜は、関節を包む「関節包」の内側にある薄い膜で、滑らかに関節を動かすための潤滑油となる「関節液」を分泌しています。

関節リウマチは、この滑膜に炎症が起こり、滑膜が増殖する病気です。炎症が続くと、増殖した滑膜が関節軟骨や骨に入り込み、関節を破壊していきます。関節軟骨が完全になくなると骨と骨が直接ぶつかる雇用になるため、関節を曲げるのが困難になり、痛みも強くなります。

発症の要因

関節リウマチの根本的な原因は不明ですが、炎症が起こる過程で「免疫」の異常がかかわっていることが分かっています。

●免疫の異常

免疫とは、体内に侵入してきたウイルスや細菌などの異物に働きかけ、これらを排除して体を守る、体の仕組みの1つです。関節リウマチでは、何らかの原因でその免疫の働きに異常が起こり、本来は異物に対して働く「免疫細胞」が、体の一部である滑膜に対して働いてしまうのです。

その刺激で、炎症を起こす「炎症性サイトカイン」と痛みを起こす「発痛物質」がつくられ、滑膜に炎症が起こったり、骨が破壊されたりします。

●発症に影響を及ぼす要因

遺伝的要因と環境的要因があります。遺伝的要因として、特定の型の白血球を持つ人は関節リウマチを起こしやすいと考えられています。ただし、その条件に当てはまらないのに発症する人もいます。現在は遺伝的要因に、次のような環境的要因が加わって発症すると考えられています。

・感染症、けが
「風邪」「気管支炎」「膀胱炎」などの感染症を発症したり、けがをしたりすることは免疫の働きを刺激します。

・ストレス
非常に強い心労は、免疫の働きに影響を与えます。

・出産
妊娠中は免疫の働きが抑制されていますが、出産後に関節リウマチを発症したり、症状が急に悪化することがあります。

・喫煙
発症のきっかけになるほか、炎症の悪化要因にもなるといわれています。

関節リウマチの初期症状

関節リウマチの初期症状は漠然としていますが、そのサインを見逃さないことが大切です。

●朝起きたときに関節がこわばる

朝起きてから15分以上関節のこわばりが続いて、動かしにくくなります。この朝の関節のこわばりが1時間以上続く場合は、注意が必要です。

●微熱やだるさがある

「のどの痛み」や「咳」などの風邪の症状はないのに、37度くらいの微熱やだるさが続きます。

●関節に腫れや痛みがある

複数の関節に痛みや腫れが現れます。左右対称に起こることが多く、手や足の小さな関節から起こり始め、肘や肩、膝などの大きな関節に広がっていきます。特徴的なのが関節の腫れ方で、触れると水枕のような軟らかい感触があります。

関節リウマチの診断と治療

関節リウマチのサインに気づいたら、リウマチ科など、リウマチ専門医のいる医療機関を受診します。近くにない場合はかかりつけ医に相談しましょう。

●関節リウマチの検査

・エックス線検査
骨などを撮影して、関節の状態を調べます。

・血液検査
免疫の異常な働きによって、自分の身体に反応してしまう物質の有無を調べます。その指標になるのが「リウマトイド因子」です。しかし、早期で陽性になるのは50%程度で、関節リウマチ以外の病気で陽性になることもあります。

最近は、関節リウマチが疑われてもリウマトイド因子が陰性の場合、「抗CCP抗体」を調べることもあります。この検査は、早期でも陽性になり、ほかの病気で陽性になることもほとんどありません。

●関節リウマチの治療

「薬物療法」「基本療法」「リハビリテーション療法」「手術療法」があります。

基本療法は、症状の悪化防止のために、患者さんが日常生活のなかで注意することです。例えば、「安静にする時間をつくる」「冷えに注意する」「喫煙を控える」などの点を心がけるとよいでしょう。関節リウマチがあると運動を避けがちですが、炎症が落ち着いたらリハビリテーション療法で筋力や関節の動かせる範囲を維持することが大切です。

手術療法は、これらの効果がない場合に行われます。増殖した滑膜を切除する手術や、破壊された関節を人工関節に置き換える手術があります。

なお、関節リウマチではストレスや天候の影響で一時的に痛みが増すこともありますが、時間の経過とともに痛みは軽減します。

まとめ

以前は関節の炎症が進んでから治療を開始していましたが、最近ではなるべく早くに薬物療法を開始したほうが悪化を防げるということが分かってきています。そのためにも、関節リウマチは早期に発見して治療する必要があるのです。

日本でも早期発見のために基準が見直されていますし、欧米でもより早期発見のための診断方法が登場しています。気になる症状がある場合はすぐに医療機関を受診して、必要ならば治療を開始することが大切になります。



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