便秘・下痢について養生灸のススメ

category : 病気 2011.11.27

日常によく起こる症状

便秘」や「下痢」は日常的に起こることの多い症状です。そのため、多くの人はあまり気にしていないかもしれません。しかし、便秘や下痢は何か大きな病気が隠れていることもあれば、特に原因がないのに続く場合もあります。もし、便秘や下痢があれば軽く考えずに一度自分の体を注意して観察することも非常に大切になります。そこで今回は、便秘と下痢について勉強していこうと思います。

便秘や下痢は多くの人が経験のある症状ですが、これらは腸の働きが関係しています。

口から入った食べ物は、まず胃で消化され、小腸でさらに消化されながら、栄養や水分が吸収されます。その残りかすが大腸に送られ、水分が吸収されて固まっていき、直腸に送られます。そして、最終的には肛門から便として排出されるのです。

こうした仕組みのどこかに異常があると、便秘や下痢になってしまいます。ただ、排泄の頻度や状態には個人差があり、体調や食べ物によっても変わるので、便秘や下痢だからといって病気であるとは限りません。日頃から症状があっても不快感がなければ問題ないことも多いです。しかし、本人が気になるようであれば治療を行うのが望ましいでしょう。

便秘や下痢というのは腸からのメッセージです。重大な病気から、いつもと違う症状が起こっている可能性もあるので、消化器内科を受診する場合もあります。

便秘について

「便の出が悪い」「便が硬い」「便が残っている感じがする(スッキリしない)」といった不快な症状を便秘といい、そのほとんどが、日常生活が関係して起こる「機能性便秘」です。

機能性便秘は、腸の働きが低下して起こります。機能性便秘の診断基準(RomeⅢ診断基準)のなかには、「排便回数が週に3回未満」という項目もありますが、むしろ本人の自覚のほうが大切になります。排便が週に3回未満でも気にならない人は問題なく、逆に週3回以上排便があっても気になる人は便秘であると判断されます。

●機能性便秘の原因

その多くは、次のような生活習慣が原因になっています。

・食物繊維の摂取不足…便を形作る食物繊維が不足すると、便ができにくくなります。

・朝食を抜く…食べ物が胃に入ると、その刺激が脳に伝わり、腸の運動を促す指令が出されます。この指令は特に朝に強く出るため、朝食を抜くと便意が起こりにくくなります。

・不規則な食事…食事をとる時間が不規則だと、胃腸の働きをつかさどる「自律神経」に影響が出て、腸の働きが乱れやすくなります。

・運動不足…運動不足だと、便を外に押し出す腹筋が弱くなったり、大腸の働きが低下します。

・トイレに行くのを我慢する…排便を我慢していると、便意を感じにくくなってしまいます。

・ストレス…過度なストレスは自律神経の働きを低下させます。

また、人によっては便秘になりやすい体質であることもあります。

●機能性便秘を改善するには

機能性便秘の原因となっている生活習慣を改善することが大切です。基本は食事と運動になります。

食事は1日3食、規則正しくとり、食物繊維を多く摂取しましょう。特に朝しっかりと食べると、腸の働きがよくなります。朝食で食物繊維や、正常な腸の機能を維持するために必要な「腸内細菌」のバランスをよくする食品をとるように心がけましょう。また、腹筋を鍛える体操やウォーキングなどを日常的に行うことも大切です。

それでも改善しない場合は、補助的に薬を使用するのもよいでしょう。便秘を改善する薬には「便を軟らかくする薬」「大腸を刺激する薬」「便意を促す薬」があります。担当医や薬局の薬剤師に相談して、自分に合った薬を使用しましょう。

なお、大腸を刺激する薬は長期間続けて使用すると刺激に慣れて、効きにくくなることがあります。便秘が解消されたら使うのを止めましょう。

危険な便秘

便秘のほとんどは生活習慣が原因で起こりますが、重大な病気によって起こるものもあります。例えば、腫瘍などで大腸が塞がったり、大腸に起こった炎症で大腸の一部が狭くなって(狭窄)、便が通りにくくなることがあります。反対に、炎症によって分泌物が増え、下痢になることもあります。このように、大腸やその周辺の異常から起こる便秘を「器質性便秘」といいます。この場合は、医療機関での適切な治療が必要になります。

・たまにしか起こらなかったのに便秘を繰り返すようになった
・便秘と下痢を繰り返すようになった
・便に赤い血が混じる

上記のような場合には、器質性便秘の可能性があります。すぐに消化器内科などを受診するようにしましょう。

下痢について

水っぽい便がでることを、下痢といいます。多くは一過性で、原因はさまざまです。

●下痢の原因

・消化吸収不良…飲みすぎ、食べ過ぎ、消化の良くない食品の取りすぎ、おなかの冷えなどによって、大腸の水分を吸収する働きがあります。

・ストレス…自律神経が乱れると、腸がけいれん状態になり、下痢を起こしやすくなります。

・食中毒…食べ物を介してウイルスや細菌に感染すると、腸に炎症が起きて粘液などがしみ出て、液体の量が多い便になります。

●注意が必要な下痢

急性
・激しい腹痛や発熱などの起こい症状がある

慢性
・下痢を繰り返す
・出血を伴う

激しい腹痛や発熱を伴う場合には「食中毒」の可能性があり、慢性的に下痢を繰り返す場合には、「過敏性腸症候群」や「クローン病」などが考えられます。便に赤い血が混じるときには「大腸がん」や「潰瘍性大腸炎」の可能性もあり、こうした症状があれば、すぐに医療機関を受診しましょう。

●治療

一過性の下痢の多くは、数日間、消化の良いものを食べ、安静にしていれば治まります。

食中毒による急性の下痢の場合、脱水症状があるときは点滴で水分を補います。また、「抗菌薬」や「腸内細菌調整薬」、「抗コリン薬」などの薬が用いられます。通常こうした治療により、数日から1週間程度で治まります。慢性の下痢の場合には、原因となっている病気を正しく診断し、治療を行います。

まとめ

このように便秘や下痢は生活習慣にも深く関わっており、また、さまざまな病気が原因になって起こっているので気になる人は一度診察を受け治療をするとよいでしょう。市販薬で何とかしのいでいるという人もいるのですが、次第に薬の効きが悪くなってくることもあります。その場合は適切な薬に変更することでよくなることもありますので、薬剤師に聞いてみるのもいいでしょう。一人で悩まずに相談することが大切です。



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